これから進む都市整備(4)
(2020年05月30日)
榛名湖畔に新たな魅力
湖畔の宿がアート拠点に
高崎市は、寄贈を受けた榛名湖畔の湖畔亭を改修し、アーティストレジデンスとして活用する。アーティストやアート系学生などを国内外から募り、創作の場を安価で提供し、高崎市を文化芸術創造都市として魅力を発信する。
湖畔亭は、所有者から高崎市に対し、有効活用してほしいと寄付の申し入れがあった。榛名湖や榛名富士が一望に見渡せる立地にあり、昭和初期のヒット曲「湖畔の宿」のモデルとなった施設。竹久夢二が榛名湖畔にアトリエを構えて創作活動を行っていたなど、榛名湖が古くから芸術家、文人に愛されてきた歴史を踏まえ、寄付の申し出を受けた。
榛名湖の美しい自然は芸術家の創作意欲につながり、榛名湖が芸術活動に取り組む人々の交流の場となる。創作活動や作品が榛名湖の新たな観光資源、交流創出となり、高崎市の活性化につながるものと期待できる。
土産売り場などをアトリエや工房とするほか、トイレ洋式化や厨房改修などを行う。募集するアーティストは絵画、彫刻、現代美術、映像、音楽などジャンルは不問。
部屋数は9部屋で料金は1カ月2万円程度、一泊二日で2千円程度を予定。プロ・アマチュアのアーティスト、芸術系学生を対象に利用を拡大していきたい考え。
利用者募集や開館時期は今後の情勢をふまえて判断される。
湖畔でグランドゴルフと温泉
老朽化したレークサイドゆうすげが令和2年3月末で閉館し、グラウンドゴルフ場として整備される。ゆうすげ元湯との宿泊とグラウンドゴルフとのパックで榛名湖の魅力をアップする。湖畔のグラウンドゴルフコースは全国初ではないかという。
老人休養ホームゆうすげは、ゆうすげ元湯とともに榛名湖畔に立つ温泉施設。昭和55年10月に旧・高崎市等広域市町村圏振興整備組合の施設として開設された。市町村合併もあり、平成24年に同組合の事務見直しによって、老人休養ホームゆうすげは高崎市の管理となった。
榛名湖畔に立地し、温泉に入りながら榛名湖を眺望できるが、築40年を経過し、老朽化により施設の維持管理が課題となってきた。また年間利用者も減少傾向にあることから、検討の結果、今年度で廃止し、榛名湖畔の立地を生かしたグラウンドゴルフ場を整備、榛名湖や隣接した宿泊施設「ゆうすげ元湯」の利用を高める計画。
面積は約2,600㎡で、天然芝のグラウンドゴルフ8コースを整備する予定。
令和2年3月で老人休養ホームゆうすげの営業を終了し、令和2年度に建物を解体、令和3年度にコース整備、令和4年度に完成させたい考え。榛名湖畔は冬季の凍結・降雪により工事ができない期間があるため、整備事業期間が多年度にわたるものとされた。