ウィズコロナ・アフターコロナの企業づくり(3)

(2021年07月30日)

挑戦をカタチに
株式会社ヨシダ


ぐんまちゃんマスクを販売開始

昨年のマスク不足を契機に

株式会社ヨシダは、贈答品や冠婚葬祭、オフィス・業務用品など幅広くグループ展開を行っている。昨年、コロナ禍によって深刻なマスク不足となったことから、群馬県は「マスク地産地消推進プロジェクト」をスタートし、これまで2種類の県産マスクを販売してきた。今年の5月には第三弾である群馬県産マスク「耳にやさしい立体オメガ不織布マスク」が発売された。販売は株式会社ヨシダ、製造は株式会社翔栄(伊勢崎市)が行っており、このマスクの開発・販売について、株式会社ヨシダ高崎店の小松正和店長に話を聞いた。

 

機能と群馬らしさをPR

第三弾の県産マスクは、プリーツ(マスクの折り目部分)が階段状の立体オメガ折という構造となっており、口元が一段高くなっている。また耳にかけるゴム部分もやさしい素材で、群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」の刻印がさりげなく入っている。

 

不織布の素材は90%以上国産。フィルタ性能はウイルス飛沫、細菌飛沫、微粒子、花粉の4項目について、99%カットの性能が認められている。マスクは一つひとつ個包装されているので、持ち歩きに便利だ。

機能性と「ぐんまちゃん」の刻印がPRのポイントで、刻印の「GUNMA-CHAN」が読める面がマスクの表面(外側)となるので、マスクを着ける時の目印になる。

 

価格は60枚入りセットが1,980円、90枚入りが2,500円。購入はスマートフォンや電話、郵便などで受付けている。群馬県ホームページ参照

(https://www.pref.gunma.jp/06/g01g_00050.html)

 

伊勢崎のタッチパネル工場で生産

株式会社ヨシダでは、昨年のマスク不足の際に、群馬県に不織布マスク50万枚を納めており、「群馬県マスク地産地消推進プロジェクト」のスタート当初から、県への協力を考えていたという。

 

「不織布マスクが手に入らない時期が続き、輸入から国産、身近な県産へと新たな生産・供給の動きが始まりました。山本一太知事が県民に安定供給したいと群馬県のプロジェクトとして立ち上げました」と小松店長は話す。

 

第一弾は白十字(工場・伊勢崎市、東京・豊島区)・白十字販売、第二弾が設楽印刷機材(前橋市)とメディカルリテール(工場・伊勢崎市、東京・中央区)がそれぞれ製造・販売した。

 

今回、販売開始となった第三弾の「耳にやさしい立体オメガ不織布マスク」は、伊勢崎市の株式会社翔栄が製造している。同社はカーナビゲーションなどのタッチパネルを製造しているが、国や県の後押しがきっかけとなり、マスク事業に新規参入した。販売ルートを持つヨシダとビジネスマッチングし、プロジェクトが進められたそうだ。

 

 県内企業とのタイアップ進めたい

県産マスクについては、群馬県の公式販売窓口の他、県内のスーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンターなど量販店にも展開し、小松店長は「群馬県全域で購入できる体制を整えていきたい」と考えている。なお同社のGIFT創造館(問屋町西)でも販売している。

 

箱売りだけでなく、今後は7枚入りの手ごろな商品もリリースし、需要を拡大していきたいという。

 

ヨシダもコロナ禍により、贈答品部門などの売上が影響を受けている。ウイルス対策としては、これまでも県内企業と連携し消毒用スプレーなどを家庭用、業務用に販売してきた。

 

小松店長は「県内企業とタイアップし、衛生用品の販売を拡大していきたい。県内の製造業、小売業の売上に貢献し、雇用を守っていくことができる。生産、流通、雇用で地域貢献を果たし、県内企業が元気になるよう努力したい」と今後を見据える。

 

 

株式会社ヨシダ(吉田健一郎 社長) 

小松 正和 店長

高崎市問屋町西1-3-14

TEL:027-362-6255

 

高崎商工会議所「商工たかさき」2021年6月号

 

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