自然をまもり、笑顔をつなぐ!

(2019年06月13日)

株式会社群成舎

心うるおすシンボルガーデン

「これは幹を観賞するクロガネモチ。この辺りでは珍しく太く高く成長し、ここに移植されて50年くらいになります。あれは枝垂れ桜ではなく枝垂れ桃、あの大木はモミジで秋の紅葉が楽しみ。苔が覆う地面も情緒があっていいでしょ。植木好きの先代が大切に育てた庭園です」と話す芝崎勝治社長。今年4月に完成した新社屋では、一階の会議室と二階の応接室から、この庭園の眺めを楽しむことができる。木々の枝で遊ぶ小鳥たちの姿に、「自然をまもり、笑顔をつなぐ!」という㈱群成舎の事業テーマのイメージが重なる。

 

「日々の暮らしの営みの中で快適さや便利さを享受しながら、自然環境にかかる負荷に目を向けないのはあまりにも無責任」と言う芝崎社長の言葉が印象的だ。

 

同社が取り組むのは自然環境との共存を図る持続可能な社会の仕組みづくり。関連会社とのネットワークで、「廃棄物処理」「リサイクル」「水処理施設技術管理」「ビルマネジメント」「再生可能エネルギー」を柱に事業を展開する。

 

廃棄物の資源化と〝水〟甦れ 循環型社会に貢献

廃棄されるプラスチックや紙、金属、ガラスなどは、まだまだ焼却や埋め立てられることが多いのが現状だ。

 

同社の施設「碓氷エコ・ファクトリー」では、手間となる各種産業廃棄物の分別作業を率先して行なうことで、これまでできなかった複合・混合廃棄物のリサイクルの量拡大を図る。廃棄されるプラスチック、紙、木材、繊維、ゴム、金属、ガラス、ATMなど複合機を選別・破砕・洗浄することで、CO2の削減やエネルギー消費の抑制につなげている。

 

また、「榛名リサイクルセンター」では、飲料缶やペットボトル・ビン等の資源化を進めている。

 

さらに、関連会社のアイ・アール・エム㈱を核に、食品関連事業者と農畜産事業者との連携を図ることで、食品リサイクルループを形成。循環型モデルとして、旧群馬郡地区の学校給食、カット野菜やおから、パン、麺などの植物性残渣から家畜の飼料を製造・販売する。

 

また、群馬県は関東の水がめ。下流域には3千万を超える人が暮らしている。同社は浄化槽から大型水処理施設の保守管理を通じて汚水をきれいな水に甦らせきれいな河川づくりに貢献している。

 

全国唯一の情報セキュリティ&リサイクルネットワーク

同社が展開する事業の中でも、全国唯一のサービスとして注目されているのが、機密文書の回収から機密抹消処理まで、徹底したセキュリティシステムのもとで行う『JSR-NET』全国ネットワークサービスだ。同社が開発した『アルゴスJシステム』による全国廃棄物管理システムと共に、関連会社の日本フォレスト㈱が運営管理を担い、厳しい審査をクリアした全国14カ所のファイナルファクトリーが直接回収・抹消処理を行なう。

 

ハンディターミナルを活用したトレーサビリティの導入で、回収〜入庫〜機密抹消処理の確認をリアルタイムに把握できる。機密抹消処理は環境保護の視点に立ち、100%リサイクルされている。

 

 

ビルや大型施設の快適環境を実現

社会の快適環境を支える同社は、水・空調・電気、衛生管理、省エネ、各種法定点検など、ビル内の快適環境を支えるサービスも提供する。

 

中でも地震の多いわが国にあって首都圏のビル防災対策は重要課題で、関連会社の㈱目黒防災サービスが、「すばやい対応!」「未然に防ぐ!」をコンセプトに、防災設備の点検や保守、修繕工事などを行なう。現在、首都圏の300数十棟のビル・マンションの防災を担っている。

 

また、環境整備事業やビル管理事業を通じて蓄積されたノウハウを生かし、高度な衛生基準が求められる病院(院内)清掃業務においても、県内トップレベルのサービスを提供している。

 

大型施設では、公共施設や大型商業施設の総合設備管理と衛生管理には病院で培った高度なシステムを導入して、高い実績と信頼を獲得している。

 

 

 

国内の水力発電普及に取り組む

「水力発電は、水が高いところから低いところに流れる位置エネルギーを利用し発電を行ないます。24時間、夜間も発電可能。CO2や排ガス、燃えカス、使用済み燃料などが発生しないクリーンなエネルギー。起伏に富んだ地形や水資源に恵まれた日本にとって、純国産の再生可能エネルギーであり、その活用が期待されます」と話す芝崎社長。水力発電は、東日本大震災3・11を機に増加し、全国に1万8千カ所で稼働していた。

 

同社は、長年の歴史と実績を誇る欧州メーカーと提携する日本小水力発電㈱を傘下とし、日本発電㈱を設立。以来、水力発電システムの企画・エンジニアリング・施工・保守・発電事業を行っている。全国に年間8〜10カ所の施設を建設するなど、地方発の小水力発電会社としてはトップクラスの実績を誇っている。

 

「今後、モータリゼーションの電化が進めば電力需要は爆発的に増大します。帰宅後の充電は夜間も発電できる水力発電がより有効。また、水力発電所ができれば、山間部地域の活性化につながります」。環境に優しく、エネルギーの国内自給率を上げる水力発電は、同社のシンボル的な事業といえる。

 

 

株式会社群成舎

代表取締役社長  芝崎  勝治

本社/高崎市上並榎町129-1

TEL:027-362-5533

高崎商工会議所『商工たかさき』2019年5月号

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