県内唯一の駄菓子と低価格玩具の専門卸商社

(2020年02月27日)

高崎玩具株式会社

玩弄物問屋を本町で創業

駄菓子や低価格の玩具を扱う専門商社の高崎玩具株式会社は、企業の販売促進や自治体・団体が行うイベントやバザー等への商品販売で実績を上げている。

一方、節句人形の日本最古の老舗メーカー『吉徳大光』の認定を受けた県内2店舗のうちの1店舗として店舗販売を行っており、県内はもとより周辺地域にとっても唯一無二の存在といえる。

同社の創業は、1929年(昭和4年)。現在の石井敬夫社長の父親が、田町に店を構えていた玩弄物問屋の『亀升屋』に勤務し、その後継者が不在だったため独立、本町で商売を立ち上げた。その後、2代目は5人兄弟の長男が務め、現在は三男の敬夫社長が3代目を継承している。

 

駄菓子は各種団体のイベントに引っ張りだこ

同社に足を踏み入れると、店舗空間の半分が業務用駄菓子で占められていて、見ているだけでもワクワクと気持ちがおどる。“値段が安くておいしい”駄菓子は、「ふ菓子」「酢昆布」「きな粉菓子」「よっちゃんイカ」などロングセラー商品が多く、童心を呼び起こされる。昭和の雰囲気を漂わせ“大人には懐かしく子どもには新しい”刺激があり、世代を超えて愛され続けている。

「20年ほど前から駄菓子ブームは続いています。かつては子どもたちの身近にあった駄菓子屋は今ではほとんど見かけなくなりましたが、コンビニなどでは「チロルチョコ」や「うまい棒」、「ブラックサンダー」は定番商品になっています」と話す石井敬夫社長。

低価格で子どもの心をとらえる駄菓子は、住宅展示場や自動車販売店など企業の販売促進用。幼稚園・保育園、学童クラブ、学習塾や地域の育成会、保存会などの行事等に多用されている。

取引先の駄菓子屋や玩具店などが減少する中、企業や各種団体に対して卸販売をすることが多くなった。

一方で、「成人に限り小売販売も行っています。ただ、小分けはしていないので、まさに“大人買い”になります」と言う。

 

「おかし袋」のサービスが人気

同社では販売促進用やイベント用の駄菓子の需要が拡大する中、予算に見合った駄菓子の詰め合わせ方を考え、「おかし袋」として提供している。袋詰めの手間を省くだけでなく、駄菓子のプロとしての絶妙な商品の組み合わせで喜ばれている。「駄菓子は10円単位で価格を細かく刻むことができます。100円袋〜1,000円袋の間を目安に、ご希望に応じてお作りします」ときめ細かな対応を強調する。

季節の子どもの行事に敏感になるのもこの業界ならではで、夏の花火や納涼祭、秋祭り、ハロウィン、クリスマス会。特に群馬県特有の「上毛かるた大会」に向けた練習会が晩秋から冬にかけて行われ、各地の育成会では駄菓子の購入が増え、同社も忙しくなる。

 

低価格の玩具と駄菓子でハッピー

駄菓子と店舗スペースを分け合うのは低価格の玩具類。昔懐かしい紙風船、お手玉、けん玉、めんこ、ベーゴマ、ビー玉、水ヨーヨー、スーパーボール、シャボン玉、羽子板、フリスビー、トランプ…。遊園地や大きな公園の売店、大型店のおもちゃ売場などでおなじみの商品が並ぶ。低価格の玩具が当たるおもちゃくじなどもあり、住宅展示場、自動車販売店のショールーム、金融機関をはじめ企業が催す販促イベントや地域の行事などを、笑顔いっぱいに盛り上げる。

駄菓子と組み合わせれば、子どもたちの心をわしづかみにする無敵のイベントグッズといえる。県内唯一の駄菓子と玩具の専門卸商社の下に、他県からも多くの人が足を運んでいる。

 

吉徳大光の節句人形を取扱う

“顔がいのちの吉徳”のキャッチフレーズでおなじみ。三百年の歴史を誇る日本一の老舗節句人形メーカーの『吉徳大光』。その認定販売店は群馬県内では2店、高崎では同社のみとなっている。

かつて、ひな人形は玩具店で取扱っており、ひな市が開かれて売買されたという。ひな人形は子どもの代わり身として健やかな成長を守ることから、一人に一式の人形が買い求められている。

同社では12月から4月まで、吉徳の節句人形の展示販売を行っている。「和室や床の間に合うシックな色使いのものや洋間に合う華やかな印象のもの。切れ長の眼やふっくらした輪郭、目のぱっちりした可愛らしい印象と顔立ちもいろいろです。一年の大半は収納されているため、収納力に優れた小ぶりのものが主流になっています」と、伝統的な姿の中にも、現代人の嗜好や生活スタイルが反映されていると石井社長は話す。職人の手で一つ一つ丹念に作られているため、メーカーにもない商品が同社にだけ展示されているということも少なくない。

11月頃からは、初正月飾りとして、男の子には破魔矢、女の子には羽子板を目当てに訪れる客が増える。初孫を抱きながらの三世代の姿もあり、伝統的な風習の継承が感じられて微笑ましい。

時の流れの中で磨かれて残る良品を提供し、家族や地域のきずなを結ぶ。同社はそんな役割を担っている。

 

高崎玩具株式会社

〜会社概要〜

代表取締役社長  石井 敬夫さん

高崎市問屋町2-5-5

TEL:027-362-2000

※団体・企業様向けのため、未成年者 の入店はご遠慮いただいております

 

 

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