防草ブロックを足掛かりに新製品続々と

(2015年10月6日)

太陽コンクリート工業株式会社

富沢さん
防草ブロック使用(左)と従来のブロック(右)
一定の角度の切り込みが入った防草ブロック

●防草ブロックの普及に期待
 今年7月、太陽コンクリート工業株式会社はじめ県内のコンクリート製品製造3社は、「群馬県防草ブロック工業会」を設立、道路の路肩や中央分離帯の草を防ぐ「防草ブロック」の普及を図っている。
 防草ブロックは、植物の成長の特性を利用した画期的な製品。植物の芽は光に向かって成長し、根は下へ伸びようとする。その特性を逆手に取り、ブロックに一定の角度の切り込みを入れることで雑草の成長を止める仕組みだ。
 団体の会長を務める同社社長・富沢茂隆さん(45歳)は「3社で分業することでコスト削減が図れ、従来製品と同じ単価で提供できるようになった」と企業間連携の意義を話す。道路の美化や交通安全にも役立つ防草ブロックは、すでに県内で約1キロの道路に敷設されている。
●地球環境と地域社会への貢献
 過去には「下水道の汚泥」を利用した再生コンクリートの生産技術にも着手。循環型社会に向けた取組みが評価され、2007年群馬県環境新技術の認定を受け、県内の地産地消を大きく前進させた。
 また榛名神社の参道に採用された「集水機能付・溝蓋」の製作の一部は県内の授産施設に委託している。「自分達が作った物が道路や公園など目に見える形で使われる事は彼等のやりがいにつながる」と地域福祉の貢献にも意欲を燃やしている。
●ものづくりを支える職人と共に
 製造現場である渋川工場で自ら職人と共に汗を流すこともある富沢さん。アイデアを形にしようとするものづくりへの熱意の現れだ。目下の目標は「100%リサイクルのコンクリートを作ること」。廃棄物の処理費は製造費よりもコストが掛かる現状を改善したいという想いからだ。
 「ものづくりを支える職人達がやりがいをもつ事が業界の発展につながる」と社員にも温かい眼差しを向ける若き社長は、「我々の製品が地球環境対策に役立てるよう皆で取り組んでいきたい」と決意新たに語ってくれた。

■会社概要
代表取締役社長 富沢茂隆
高崎市下豊岡町519-2
TEL:027-322-6070

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