産業用昇降機のイーケーエレベータ

(2018年05月31日)

北関東唯一の産業用EV総合メーカー

シンボリックタワーは試験棟

 

箕郷の自然豊かな風景にそびえ立つ高さ約24メートルの試験棟は、イーケーエレベータ㈱のシンボルとなっている。国土交通大臣認定を取得する際や、新しい部品の検証、保守管理スタッフの実習等に使用される。この試験棟の外壁には、E(海老沼)とK(機械)の文字が底辺でつながったロゴマークが表示され、同社のものづくりへの思いが込められている。北関東唯一の産業用昇降機の総合メーカーにふさわしい外観といえる。

また、玄関には、実物大6分の1サイズの自動車用エレベーターが設置されている。海老沼孝之社長は「“たかさき産業祭ものとぴあ”で、当社を広く知ってもらおうと製作し展示したものです。若手だけでプロジェクトチームを結成し、設計や製造工程、原価計算、現場での据付や運転等、実際の業務を丸ごとなぞったため、良い学びの機会になりました」と説明する。技術やノウハウが詰まった大切なモニュメントのようだ。

 

設計・製造〜メンテナンスを一貫

 

同社は、産業用昇降機の総合メーカーとして、荷物用・人荷用・自動車用等の大型エレベーターや、厨房用や学校給食用の小荷物専用昇降機などの設計・製造・据付工事・保守管理に至るまで一貫して行なう。顧客先のニーズにきめ細かく対応し、業務の省力化や効率化を通して産業界に貢献している。

「乗用エレベーターを量産する大手メーカーでは、製造現場はオートメーション化されていますが、当社のような荷物用大型エレベーターを受注生産するメーカーでは、最先端の工作機械と熟練した職人技術の融合が図られ、工房のようなものづくりが進められています」と話す海老沼社長。熟練技術者の育成が大きなカギを握っている。

 

各部門の連携で全国のユーザーをバックアップ

 

製造現場をのぞくと、最初の工程は「板金加工」で、タレットパンチプレスという穴あけ専用の工作機が、設計図に従って鋼板から展開図を切り抜き、丸や楕円、四角などの多種な穴を開ける。次にプレスブレーキという工作機械で曲げ加工を行なう。さらに「製缶」加工では、分厚い金属板や型鋼などの切断、曲げ、溶接等を施すことで、より複雑な形状を作り出す。熟練した職人の腕がものをいう工程だ。各パーツの組み付けや組み立てによって、一つの構造体ができあがっていく。

積載量2トン〜5トン。横幅4メートル、奥行4メートル。これが同社で手がける平均的な荷物用エレベーターの大きさで、インバータ制御で振動のない滑らかな動き。停止した時にエレベーターと床の間をフラットな状態に保つといった快適性を実現した。主に物流倉庫などに取り付けられることが多く、顧客先は青森から九州まで全国に広がっている。営業・設計・製造・据付工事・保守管理の各部門が連携して、安全性、信頼性、効率性の面からユーザーの事業活動を支えている。

 

必要は発明の母 独学で造った昇降機が製品第1号

 

同社の創業の経緯が興味深い。海老沼社長の祖父は戦時中に千葉から親戚のある群馬に疎開し、菓子問屋『海老沼商店』を営むようになった。それに関連して食パンのスライサーをはじめ菓子用機器の製作を行なう『㈱海老沼製作所』を、海老沼社長の父で初代の博氏が昭和39年(1964)に創業した。

博氏は中学生でラジオを手造りするほどの機械好き・電気好きで、海老沼商店の倉庫の2階への商品の上げ下ろしに昇降機があれば便利だと自力で第1号のリフトを製作・設置した。その後、製品もないうちから、祖父が持ち前の営業力を発揮して5台の昇降機を販売してしまった。こうして本格的な昇降機の製作が始まり、昭和43年には『㈱エビヌマリフト』と社名を変更。昭和63年に『EKエレベーター㈱』となった。

通常は大手のエレベータメーカーなどから独立して創業することが多いエレベーター業界にあって、独学で事業を立ち上げた海老沼博氏の存在はかなりユニークだ。それだけに、自社ブランドの品質へのこだわりやメーカーとしての社会的責任への自負は強く、現在もその思いは脈々と受け継がれている。自社ブランドの新設営業、モダニゼーション(リニューアル)営業、保守契約営業を展開する。自社ブランドならではの迅速な部品調達やメンテナンスといった万全の体制でのフォローを約束する。

「当社は、金太郎飴のように、どこを切ってもエレベーターの会社です」と、これまでもこれからも、顧客第一主義を貫きブランド力に磨きをかけていく。

会社概要

代表取締役社長  海老沼  孝之さん

本社・工場:高崎市箕郷町上芝688

TEL:027-371-7000

 

高崎商工会議所「商工たかさき2018年4月号」

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