高崎芸術劇場音楽ホール コンサートレビュー

(2020年01月23日)

ファン注目のリサイタル

高崎芸術劇場音楽ホール(小ホール)は、群馬県内で初めてクラシック音楽専用として設計された優れたアコーステック性能を持つホールである。

ピアニッシモからフォルティシモまで、透明感のある素晴らしい音楽が表現でき、来演された出演者、来場者に好評のようだ。

昨秋の高崎芸術劇場開館から音楽ホールで開催された3公演について、群馬交響楽団の元評議員の堤志行さん、前橋市在の音楽ファンFさんに感想を聞いた。

 

 

イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)&アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)

2019年10月30日

【曲目】ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ/バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第1番/ストラヴィンスキー:協奏的二重奏曲/フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調

 

=お互いが音楽づくりを共有していると感じました。

ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタでは、冒頭の音を聴いてドビュッシーらしい虚無的な和音が響き、このホールに似つかわしいと感じました。緊張感のあるけだるさはファウストの技巧でしょうか。

バルトークのヴァイオリン・ソナタはコントラストの激しい作品ですが、ファウストの演奏は、強弱とリズムの変化による効果が抜群で、琴線に響きました。

フランクのヴァイオリン・ソナタは締めくくりとして最適な曲でプログラム構成も絶妙でした。

=フランクのヴァイオリン・ソナタをFさんは東京文化会館でも聴いたそうですが、高崎芸術劇場はいかがでしたか。

F=高崎芸術劇場の響きは圧倒的ですし、ファウストの演奏にも脱帽でした。

 

アルディッティ弦楽四重奏団

2019年11月23日

【曲目】シャリーノ:Codex Purpureus II(1984)。野平一郎:弦楽四重奏曲第5番(2015)

クセナキス :Akea (1986)。細川俊夫 :パッサージュ(通り路) 弦楽四重奏のための(2019)。高崎芸術劇場共同委嘱作品・世界初演。リゲティ:弦楽四重奏曲第2番(1968)。

 

=ピアニストの高橋悠治が急病のため野平一郎が急逮、出演になりました。

=高橋悠治に興味がありチケットを購入したのですが野平一郎も楽しめました。

=作曲家の細川氏、野平氏御夫妻で来場されて華を添えました。

=このような企画に出会えたのは良い経験でした。群響定期のプログラムに近現代曲を取り入れてほしいですし、参考になると思います。

 

エマニュエル・パユ(フルート)&エリック・ルサージュ(ピアノ)

2019年12月1日

【曲目】デュティユー/ソナチネ。ベートーヴェン/セレナード ニ長調。ベートーヴェン/ソナタ ト長調(原曲:ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調)。プロコフィエフ/フルート・ソナタ ニ長調。

=伴奏ピアニスト、エリック・ルサージュのソロも聴きたかったという、まさに“ないものねだり”の声も聞こえてきました。

=今般の来日は相変わらず忙しいスケジュールでソロ、デュオ、 トリオコンチェルトとこなす中、よく高崎で企画できたものだと喜びました。

至近距離で聴いたプレスがまったく気にかからなかった圧巻の演奏でした。普段あまり聴けないベートーヴェンを丁寧に仕上げており、プロコフィエフには圧倒されずにはいられません。

=完成度の高いリサイタルでした。

=ピアノとのコラボがホール中を響き渡り、至福のひと時でした。

=東京都内の小ホールの数々と比較しても、全く遜色ないどころか、より優れており、400人余りの聴衆を至福の時に導く贅沢なホールです。

今後の企画に大きな注目が集まり、「高崎のあのホールで演奏したい」と思わせる素晴らしいリサイタルホールだと思います。

 

 

 

 

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