市内でクビアカツヤカミキリの被害拡大

(2026年06月18日)

群馬県の啓発チラシより

校庭や公園、寺社のサクラにも

高崎市内におけるクビアカツヤカミキリの被害状況と対策について、6月11日の高崎市議会一般質問で林恒徳議員がただした。

 

クビアカツヤカミキリはサクラやモモ、スモモの木を食害する害虫で平成30年1月に環境省により特定外来生物に指定された。

クビアカツヤカミキリによる高崎市内の農業関係の被害状況は、令和2年7月に初めて果樹への被害が確認されて以来、徐々に拡大し、令和7年度までに果樹の被害累計が522本に達している。高崎市では被害対策として、全果樹農家に薬剤の配布や生産者部会を通して成虫の飛散を防止するガードネットの配布、また被害樹伐採後の処分について支援を行ってきた。

 

 

令和6年度からはまん延防止対策の高崎モデルとして、それまでの対策に加え、被害樹伐採等にかかる処理費用の全額負担、防除対策資器材の導入等の支援に取り組んでいる。

令和6年8月からは高崎市と果樹生産団体で対策協議会を設立し、研修や講習会などを通じて拡散防止と関係者の意識向上に取り組んでいる。発生のピークを狙って一斉に防除薬剤を散布する取り組みやブラックライトを活用した卵の発見・駆除、新規薬剤を使った取り組みなどの対策を講じている。

 

 

公園等のサクラでは、令和7年度末で221本の被害があった。まちなか小さな公園美化5か年計画で樹木医の診断を受け、初期対応として効果の高い薬剤の樹幹注入をしている。

学校等のサクラでは、20校・園で被害を確認しており、被害は164本となっている。教職員が目視で点検を行い、6月から7月は幼虫によるフラスの確認を重点的に行う。周辺樹木への被害を最小限に抑えるため、被害が確認された全ての樹木には高崎市教育委員会職員が薬剤の樹幹注入を実施している。児童生徒の安全確保のため、倒木や大規模な枝折れの危険性が高いと判断された場合は、状況を確認し適切に対応する。

 

また林議員は、有志の調査で、寺社や河川堤など市内のサクラの名所で413本の被害があることを示し「高崎市の東部では樹齢5年を超えたサクラの8割で、目視により被害が確認された。市の保存樹木に指定されている樹木も被害を受けている」とした。こうしたケースにおいては報告により高崎市は薬剤や防虫ネットを無償配布しているが、被害拡大により所有者が対応しきれない現状もあるという。

 

令和8年度から、群馬県ではクビアカツヤカミキリの被害樹木の伐採にかかる費用の補助事業や、「みんなで取り組むクビアカ対策」としてクビアカツヤカミキリの成虫の死がい10匹を森林事務所に持ち込んだ人に「特定外来生物カード」を配付する事業を6月1日から行っている。

 

林議員は農政分野での取り組みについて評価しながら、「クビアカツヤカミキリの駆除とともにサクラの保全もしっかり取り組んでいかないと、被害が拡大して高崎のサクラの景観が大変なことになる」とし、住民への周知や効果的な防除対策、老木の点検などを市に求めた。

 

 

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