地元愛ある和菓子のアイデア

(2018年10月31日)


丁子堂房右衛門・山木裕子さん

「和菓子は地域の文化と歴史を受け継ぎ後世につなぐもの」と話す和菓子職人の山木裕子さん。明治36年(1903)に創業し、115年の歴史を刻んできた『丁子堂房右衛門』の四代目山木孝之さんに嫁いで14年、今では製造部長として商品開発にも旺盛な意欲を注いでいる。

 

昨年の夏には「世界の記憶」に登録された上野三碑を和菓子で盛り上げたいと『上野三碑ようかん』を考案した。

1300年前の東アジアの文化交流を記す3つの世界的な石碑を、ユネスコ無形文化遺産である和菓子で表現したいと、高崎産のブルーベリーを練り込んだ羊羹で、厳かなイメージを出し、白羊羹で三碑が浮かび上がるように仕上げた逸品。

利根川水運最上流の倉賀野河岸として栄えた町の歴史を伝える、河岸の舟手形をかたどった『河岸最中』(初代考案)と並び、地元色豊かで手土産にも最適な銘菓といえる。

 

他にも、縁起物の達磨に込めた願いを叶えられるようにと、元気の出る食材と高崎醤油を使用し、達磨の目に見立てて作った黒糖醤油饅頭『達磨の目』、食用花の美しさを低温でクッキーに焼き上げた『高崎エディブルフラワークッキー』、ブルーベリー饅頭『高崎さんぽ』等、地元の食材や観光資源を織り込んだ〝耳〟や〝目〟にも楽しめる商品を続々と開発する。

 

近年は、お店の仕事だけに留まらず、市の公民館活動の講師や組合のイベント、技能士の活動にも参加し、和菓子の美味しさや文化、楽しさを広げる活動も行っている。

 

2人の小学生、山木さんご夫婦、ご両親の三世代同居の家族と、若いスタッフが力を合せて家業を盛り立てている同店。「三世代同居は、子どもたちにとっては多様な価値観を育む環境であり、私にとっては自由にお菓子づくりに打ち込める環境になっていて有り難いです」と裕子さんは、あれこれ気を配ってくれるご両親やご主人への感謝の心を口にする。

 

母として女性としてハートフルな視点から、業界の活性化に貢献したいと、小柄な体に秘めるパワーが頼もしい。

 

丁子堂房右衛門

(ちょうしどう・ふさえもん)

高崎市倉賀野町2006

電話027-346-2321

片岡店

高崎市片岡町2-22-12

電話027-324-3301

 

高崎商工会議所『商工たかさき』2018年10月号

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