小栗公の偉業を語り継ぐ

(2014年5月25日)

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倉渕ゆかりの幕末の偉人。日本の近代化の礎を築く

 倉渕ゆかりの幕末の偉人、小栗上野介公を語り継ぐ「小栗まつり」が25日に小栗公の菩提寺の東善寺で行われた。主催は小栗上野介顕彰会で、小栗公の命日である5月27日にあわせて開催されている。小栗公が造船所を建設した縁で交流を持つ横須賀市から吉田雄人市長、板橋衛議長などが来賓として出席し、同寺・村上泰賢住職の導師で、来賓や参詣者が小栗公の墓前に香をたむけた。
 本堂で行われた記念演奏会では、倉渕中学校音楽部による「小栗のまなざし-小栗公上野介公に捧ぐ」、群馬マンドリン楽団と村上住職の朗読による「維新無常」などが演奏され、来場者から大きな拍手を受けた。歴史作家の童門冬二さんの講演会や倉渕地域の物産を販売する昼市が行われ、境内は終日にぎわった。
 高崎市の木村副市長は「小栗公を偲び、またにぎやかなお祭りとしていただきたい」、横須賀市の吉田市長は「小栗公は日本の近代化のため横須賀造船所を建設し、横須賀に大きな発展をもたらせた。小栗公の功績を次世代に引き継いでいきたい」とあいさつした。昨年は、横須賀市で開催されている「ヴェルニー・小栗祭り」に倉渕中音楽部が招かれ、海上自衛隊横須賀音楽隊と共演するなど、小栗公を通じた交流が続いている。
 顕彰会の市川平治会長は「小栗公の評価が歪められているので、本当の実績が認められるよう、地道に活動していきたい。小栗公の夫人を倉渕の村人が守ったことは、私たちの大きな誇りとなっている」と話す。村上住職は「罪なく殺された小栗公の無念の思いを供養していきたい。小栗公が横須賀に建設した造船所の技術は、富岡製糸場にもつながっており、日本の近代化は小栗公から始まっている」と、大勢の人に倉渕を訪れてもらい、小栗公の功績を知ってほしいと呼びかけている。