高崎市のインド交流に駐日大使が期待

(2014年9月24日)

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高崎音楽祭をワドワ大使が観覧

 23日の高崎音楽祭で行われたインドと高崎の子どもたちによる交流コンサートにあわせ、駐日インド大使のディーバ・ゴパラン・ワドワ女史が高崎市を訪れた。ワドワ大使は高崎市がインドに向けた観光誘致を実施していることや来年2月にインドで行われる産業見本市に高崎市が出展することなどを評価するとともに、高崎市がこれからインドと交流を深めるための取り組みについて、富岡市長と意見を交わした。
 ワドワ大使は、交流コンサートについて「未来に向けた子どもたちの交流が行われることがうれしい」と述べ、新たな友情が生まれることに期待した。
 高崎から、市がインドに向けて実施している観光誘致政策や来年2月に計画しているインドでの産業見本市への出展の他、高崎映画祭事務局が計画しているインド映画上映、インド舞踊団の高崎公演などの説明を受けると、ワドワ大使は「日印関係の推進に取り組まれうれしく思います」と述べ、インド発祥の仏教文化だるまによる高崎とのつながりに加え「インドの現代的な面も紹介してもらえている」と市の取り組みを高く評価した。
 高崎市がインドに向けた観光誘致について大使は、「高崎の情報がインドに届けば、高崎は東京に近いので観光客を増やすことができる」とし、「高崎とインドの都市の間で姉妹都市の提携をすることも良いでしょう」と話しました。
 高崎が来年2月に計画しているインドでの産業見本市への出展については、参加する市内企業に対する事前のセミナーなど、大使が力を尽くしたい考えを示した。
 また、大使がインドは映画が盛んな国であることからインドの映画プロデューサーに高崎を紹介するなど、映画を通じた高崎との交流も提案した。
 大使は高崎の印象について「自然や温泉、お寺、企業もあり、理想的な日本の都市」と評価しており、富岡市長は「大使を迎えられて大変うれしい。インドとの交流に弾みをつけたい」と喜びを語っていた。
 高崎音楽祭の交流コンサート「ズービン・メータの贈り物」は、23日午後にホテルメトロポリタン高崎で開催され、ワドワ大使ほか関係者も観覧した。このコンサートはインド・ムンバイのメーリ・メータ音楽院で学ぶ生徒の中から、小学生から高校生約20人で構成する弦楽アンサンブルが出演し、高崎市少年少女オーケストラ、高崎市少年少女合唱団と共演した。同音楽院は、世界的指揮者ズービン・メータの父でヴァイオリニストのメーリメータ氏が「インドの子どもたちに音楽文化を」と提唱した遺志により、1995年に財団として設立された名門校。同校で指導しているヴァイオリニストの西村美香さんらも来高し、公演を支えた。クラシック曲と日印の舞踊を加えたコンサートで来場者を楽しませ、フィナーレは日本の童謡を合同演奏し、感動的な盛り上がりで飾った。