コンベンション施設に防災拠点機能や緑地も検討

(2014年12月3日)

写真を拡大競馬場跡地内では埋蔵文化財調査が大規模に行われている

県がまとめ。競馬場跡地周辺の住民にアンケート

 群馬県は1日の県議会一般質問で、桂川孝子議員の質問に答え、8月から9月に実施したコンベンション施設周辺整備に関する住民アンケートの調査結果について説明した。
 群馬県の説明によれば、アンケートは、コンベンション施設全般についての意見、道路などの周辺整備についての期待・不安などについて、周辺6町会3800世帯を対象に行い、615通の回答を得た。
 コンベンション施設に関しては、施設の整備を前提に、避難所などの防災機能を備えた地域の安心安全に役立つ施設にしてほしいという意見、散歩などで地域の人が利用できるような緑地を設けてほしいという意見、多くの人が集まることによって騒音やごみなどの環境悪化が心配なので住環境が維持されるよう対策や配慮を求める意見があった。
 防災拠点としての機能は東日本大震災の際にコンベンション施設が避難所と機能した例もあり、施設設計の中で具体的に検討したい考え。
 緑地については、現在も地域の住民が散歩の利用していることから、施設の外構計画の中で検討する。
 道路など周辺整備については、渋滞が日常的に生じないようにしてほしい、抜け道利用を防ぐべきだ、来場者が住宅地の中を通らないようにしてほしい、中学校が目の前なので子どもの安全に配慮してほしいといった意見があった。
 県は、こうした意見の背景には、静かな生活を守ってほしい、通学路の安全確保をしてほしい、居住者の円滑な交通の確保など地域の切実な思いがあるとし、要望にできる限りこたえられるよう、周辺整備の検討を行っているとした。
 雨水排水対策では、競馬場跡地周辺は豪雨時に浸水が発生しやすい地域であるとし、雨水対策が必要と考えているとした。
 コンベンションの需要や運営収支を懸念する意見、跡地を公園にしてほしいという意見もあった。
 県ではアンケート結果を受け止め、高崎市と連携し地域に適切な情報を提供していきたいとした。