高崎市とJOCがパートナー都市協定を締結

(2015年4月3日)

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締結は19都市目。3日に都内で調印

 高崎市と日本オリンピック委員会(JOC)は「JOCパートナー都市協定」を締結し、3日に東京都渋谷区の岸体育館で調印式が行われた。
 このパートナー都市協定は、JOCの国際競技力向上戦略(JOCゴールドプラン)の一環で、ナショナルトレーニングセンターなどに加え、都市のスポーツ施設をトップアスリートの強化に活用し競技力の向上をはかるもの。協定の対象は国際大会などの開催経験を持つ都市、オリンピックムーブメントをJOCと連携しながら長期的に実施していくことをスポーツ施策に取り入れた都市となっている。JOCでは、これまでに7都道県、11市と締結し、高崎市が19番目。平成24年5月以降、しばらく締結がなかったが、今年3月30日に川崎市が締結し、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定後、高崎市が2番目の締結都市となった。
 調印式は、JOCから竹田恆和(たけだ・つねかず)会長、福井列(ふくい・つよし)理事・ゴールドプラン委員長、高崎市から富岡賢治市長、木村正志副市長、飯野眞幸教育長、宇津木妙子高崎文化芸術センター新体育館建設運営アドバイザー(日本ソフトボール協会副会長)が出席した。 高崎市は、スポーツによるまちづくり戦略「スポーツで高崎を変える」をJOCと協議しながら1年をかけて取りまとめ、オリンピックムーブメントの推進をまちづくりの核としたスポーツ推進政策を立ち上げている。
 竹田会長は「JOCはオリンピックムーブメントの推進と国際競技力の向上を二つの柱に事業を展開している。オリンピックムーブメントを高崎市で進めていただき、世界に通ずる選手の強化にも協力いただけるものと期待している。JOCとして高崎市がスポーツを通じて発展するため積極的に協力したい」とあいさつし、高崎市のスポーツ施策と新体育館建設・浜川運動公園拡張に期待した。 富岡市長は、外国人誘客に向けた通訳ボランティアなど受け入れ態勢を整えていることにも言及し「スポーツを通じて高崎を変えていくきっかけにしていこうと考えている」と述べた。竹田会長の提案を受け、富岡市長は、元オリンピック選手を高崎に招き小中学生などを対象とした事業を27年度に実施する考えを示した。
 宇津木妙子さんは、ソフトボール日本代表がシドニーオリンピックで銀メダルを獲得し高崎市内をオープンカーで凱旋パレードした思い出に触れ「いつも地域の人、市民が支えてくれた。私を育ててくれた高崎市、JOCにご恩返しをし、役に立てたらうれしい」と協定締結の喜びを語った。また宇津木さんは「高崎の子どもたち強くなってほしいと思っている」と話し、子どもたちの強化に取り組んでいきたい考えを語った。
 記者団からの質問で、この協定締結が、東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ誘致につながるかという点については、竹田会長、富岡市長ともに否定したが、国際的なスポーツ施設で多岐にわたったスポーツができること、宿泊施設が高崎駅周辺に充実していることは高崎市の利点となり、JOCからも情報提供できるとされた。