「選ばれるまち」として総合力を高める

(2015年6月16日)

富岡市長2期目の方針

 富岡市長は2期目の政策について、高崎市議会一般質問で考えを示した。今議会では、木暮孝夫議員、清水明夫議員、高橋美奈雄議員が質問した。
 「高崎に人・もの・情報の交流が集積し、盛んになるよう施策を行い、その力で高崎の雇用を増やし、農工商業を盛んにし、その力を基礎に福祉、子育て環境、保健医療の改善充実をはかっていく」とし、総合的な施策展開をあらためて強調した。

●まちなか活性化と市内企業を重視
 富岡市長はこれまで、高崎の企業立地条件を全国的にもトップ水準にしてきたが、2期目は、工業・流通団地の整備を更に進めていく。これまで進めてきた、人・もの・情報が交流する大小のプロジェクトを着実に推進する。全国的に見ても画期的なまちなかの活性化施策、支援策について、富岡市長は「引き続き実施し更に良いものに変えていきたい」と意欲を見せた。施策の実施にあたっては、市内企業を重視し経済効果をはかってきたが、市長は「一層徹底したい」とした。
●高齢者福祉の大転換を実現
 市政全体の見直しに力を入れ、防災体制、救急医療体制を強化する。高齢者福祉では今年度から「お年寄りのもとに行く福祉・お年寄りに寄り添う福祉」に大きく転換し、実現にしっかりと取り組む。
●子育て支援で女性が活躍する環境づくり
 子育て支援について富岡市長は「待機児ゼロを実現してきたが、病児保育に力を入れていきたい」とした。こうした施策を女性が活躍できる環境づくりにつなげていく。
 「女性が活躍すると言っても言葉だけでは何も改善しない。女性が活躍したり、子育てが安心してできるための障害となっているものを一つひとつ解決していきたい」と述べた。
●英語教育の抜本改革を急ぐ
 教育については、地域で実施している学力アップ大作戦が成果を上げている。富岡市長は英語教育の抜本改革を急いで進めていきたいと決意を述べた。
 高崎の観光入込客は、ビジネス客が主体であり、ビジネスを盛んにすることが高崎の観光にも結びつく。県内外や国際的なシティプロモーションに力を入れる。
●市民生活の向上が業務機能の集積につながる
 市長は「こうした施策は高崎でビジネスが盛んになる表裏の関係となっており、福祉、医療、子育て、教育の充実があって初めて人と仕事が高崎に集まってくる」と述べ、例えば企業誘致では保育環境も重要な要素とした。企業が高崎に立地する際、社員が働くための保育所、教育環境、救急や防災体制、高齢者の福祉などが満たされていないと、ビジネスの集積には至らない。
 仕事や安心した生活を確保し、高齢者にやさしいまち、子どもが安心して育てられるまちを実現し、市民生活の質の向上をはかる。「これは同時に高崎の都市基盤の整備、業務機能の集積にリンクする」と考えを述べた。
●ハブ都市としてグレードアップし交流人口を定住人口に
 こうした施策により、交流人口が増加し、定住人口にもつながる。現在、転入による人口増加が自然減と差し引かれているが、人口は増加しており、都市の力をたくわえることで発展させていく。
 高崎は高速交通網の結節点として機能する「ハブ都市」となっているが、市長は「更にグレードアップしたハブ都市にしていきたい」と意欲を見せた。交通網だけでなく、産業のハブとして高崎を発展させていく。
 現在の高崎に交流人口は年間2500万人と推計されており、数年後には1500万人増え、4千万人になると考えられている。富岡市長は、高崎駅周辺、高崎玉村スマートIC周辺に雇用吸収力の高い企業の誘致を努力している。高崎市内だけでなく、県内等の若者の雇用につながり、通勤だけでなく高崎の定住にもつながる。住みたくなるようなまちづくりを進め、交流人口を定住人口増へ結び付けていく。