お堀のサクラ維持で植栽対策

(2015年6月24日)

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枯死する前に先手

 市民に花見の名所として親しまれているお堀の土塁など、城址公園のサクラの多くが老木となり、樹勢が将来的に心配なことから、高崎市は、今年度から3年から4年をかけ、大規模な植栽工事を行う考えを、22日の高崎市議会建設水道常任委員会で示した。
 城址公園には約300本のサクラが植えられているが、お堀の土塁には、大木が多く、お堀の水面まで枝が垂れ、満開の夜桜は幻想的で多くの市民が訪れている。 城址公園のソメイヨシノを中心とするサクラは、戦後、ほぼ同じ時期に植えられたと見られ、サクラの中には衰えが著しいものもある。このまま放置すると、将来のある時期に、城址公園のサクラが、一斉に寿命を迎えることにもなると、以前から心配の声も出ていた。一方、苗木に植え替えても、見ごたえのある枝ぶりに育つまでには相応の年数が必要で、花見の名所として大枝のサクラが醸し出す味わいが、しばらくの間、見られなくなることも懸念となる。
 高崎市では、お堀の土塁に咲くサクラのボリューム感を一定程度維持しつつ、3年から4年をかけて、樹勢が衰えたサクラの対応や約45本程度のサクラの植え替えを実施する考え。植え替えるサクラも小さな苗木ではなく、一定程度育ったものにしていくという。また、市では、お堀の水面に垂れる枝ぶりなども研究しており、植え替え後も、お堀のサクラの景観が再現されるように工夫していきたいと考えている。