倉賀野古商家おもてなし館 オープン 

(2015年7月1日)

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まち歩きの観光客のお休み処として

 倉賀野町の旧17号線沿いに建つ古商家・大山邸(高崎市倉賀野町2010-6)が「高崎市倉賀野古商家おもてなし館」として復元され、7月1日オープニングセレモニーが行われた。「大山邸」は、昨年、持ち主の大山隆子さん、加藤和子さん姉妹から、地域のために活用してほしいと高崎市に申し出があり寄付されたもの。高崎市商工観光部ではそれを受け、「まち歩き観光客の休憩所」「倉賀野の歴史や伝統・文化の案内所」としての開設を目指し、貴重な土蔵造かわらぶき2階建の建物をそのままに生かしながらの修復を続けてきた。

 「大山邸」は、明治中期に大谷治三郎によって創業された米屋「大黒屋」が始まり。母屋は、曳き家移転された見世蔵造りの2階建て、奥の中庭を囲うように縁側廊下と台所・浴室が増築されていた。中庭の先には2階建ての蔵座敷があり、西側には母屋と蔵座敷と繋ぐ塀があり、建物と一体的になまこ壁が北側から東側まで屋敷を取り囲んでいる。

 富岡高崎市長は、「中山道倉賀野宿は土日ともなるとまち歩きの人達が通る。お茶と和菓子でもてなしできる休憩所になった。また倉賀野の方がボランティアとしても運営を引き受けてくれた。ありがたい。今後も、高崎市では貴重な歴史的建造物を大切にしていきたい」と挨拶。また、運営を引き受ける倉賀野地域づくり活動協議会の高橋義明会長は「中山道には今も代々受け継がれる“心”がある。地域にプレゼントして頂いた大山邸。皆さんから知恵を頂いて、地元の憩いの場として、また旅人の休憩所として盛り上げていきたい」と話した。 尚、同館の看板は、高崎城取り壊しの際に払い下げとなった板を地域の人から寄付されたものを再利用したものという。

 同館は月曜休館、10時から16時まで営業し、誰でも利用可。駐車スペースは設けておらず、車利用の場合は倉賀野緑地帯の駐車スペースを利用のこと。喫茶では、コーヒーセット、抹茶セット(和菓子付・各300円)、コーヒー、抹茶(各200円)のメニューを用意している。