高浜建て替えが徐々に具体化

(2015年8月6日)

今年度に基本計画策定

 高崎市は、5日の高崎市議会環境施設建設調査特別委員会で、高浜クリーンセンターの建て替えについて、本体工事は平成31年度に着工し、完成には3年から4年が必要との見通しを示した。
 高浜クリーンセンターは、使用開始から26年が経過し、施設の老朽化による修繕費の増加、修繕期間の長期化が懸念されることから、建て替えの方向で検討が進んできた。新しい焼却施設は、クリーンセンター敷地内東側の長寿センターやテニスコートなど、地元還元施設の場所に建設することになっており、既に地元合意が得られている。本体工事が始まる平成31年度までに、本体の建設予定地にある還元施設を解体、撤去される見通し。
 本体工事のスケジュールでは、今年度に整備基本計画を策定し、28年度から仕様書の作成や設計に移っていきたいとしている。
 焼却炉の様式や最終処分場のエコパーク榛名の埋め立て容量なども勘案しながら、高崎市のこれからの環境施策を伴う重要な計画づくりとなる。
 焼却能力は、現在の一日450トンから480トンに向上させる計画。焼却熱の利用では、発電施設を視野に入れているほか、地元から要望された温水プールも検討しており、実現していく見通しとなっている。発電は、現在、県企業局が行っており、新施設の発電施設の運営主体の方向を県と協議する。発電施設は高崎市としても、売電による収入が得られるほか、施設建設の交付金算定にも影響する重要事項となっている。
 地元還元施設では、温水プールの他に公民館、住民センター、児童公園が要望されており、住民センターなど要望の一部は既に着工し、今秋に完成する見込み。また、周辺道路の安全対策工事も地元と協議を進めている。
 大まかな見通しでは、本体工事に3年から4年、新施設の完成後の現施設解体に1年から2年を要し、現施設の場所に還元施設を建設する。
 還元施設の長寿センターや高浜グラウンド、テニスコート、ゲートボール場は現在、年間9千人から9700人の利用があり、施設の解体から再開まで長期に及ぶことから、市では利用者に対する代替案なども検討したいとしている。
 本体工事の費用について高崎市、あくまで他の自治体の例を参考にした一般論としながら「300億円から350億円が見込まれる」という。