創業時は材木商、“木”を知り尽くした家づくり

(2008年12月)

「癒しと実用性」の調和を重視した住まい

代表取締役・中島桂一さん

中島林産株式会社

 古来より日本人の生活に不可欠な木材には、適度な湿度を保つという特徴がある。日本の気候(高温多湿)に相性が良く、紫外線をも吸収する優良素材であるため、家屋内でも柱や梁、建具など様々な部分に用いられてきた。木材には、人間が感覚的に魅了される独特の表情がある。その大きさや年輪の様子から、厳しい環境に耐え抜いて育った雄大なストーリーさえ感じられる。

 中島林産㈱は、木造住宅の設計・建築を行っている。もとは江戸時代末期より続く材木商であったため、木材についての広い知識と熟練した技術を持つ。木材にこだわる理由は『いい環境づくり』のためだという。「家族構成やライフスタイルを考慮した空間設計と、周囲の自然との調和によって『いい居住環境』が生まれます。木材はそれを実現する素晴らしいアイテム。人は元来、木が好きです。その感触や質感を楽しめる穏やかな空間づくりを心がけています。」と話す中島社長。居住空間内にも自然の要素を取り入れるため、肌に触れる部分や目につきやすい部分に、木材を中心とした天然素材を効果的に配置することを勧めている。

 過去に200余日をかけて世界各地の家屋を見てきた中島社長は、〝その土地〟の自然、〝その人〟の感性や生活に合った、心から満足できる家づくりを追究している。「仲良く健やかな家庭生活に、いつまでも良い影響を与え続ける環境を創ることが重要です。大切なのは快適さは変化の中にあるということ。木材を使えば、時間の経過と共に変色し、味わいが出てきます。見た目の変化だけでなく適度な温度、湿度の変化、陽射しも含め〝四季のゆらぎ〟が快適さには必要なのです。」と中島社長。

 新建材の登場で、木材を使わない家の建築も可能になったが、変わらず木材人気は続いている。自然と調和した居住環境を生み出す魅力と加工のしやすさを武器に、今後も私達にとって常に身近な存在であり続けるだろう。

中島林産株式会社
代表取締役・中島桂一
住所:高崎市島野町890-9
TEL:027-352-1825
FAX:027-352-1827
URL:http://www.n-rinsan.com/

高崎商工会議所『商工たかさき』2008年12月号

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