省エネとエコで脚光を浴びる、国内屈指の街路灯メーカー

(2009年9月)

省エネとエコで脚光を浴びる、国内屈指の街路灯メーカー地場産の天然杉を使用した街路灯(景観と調和するデザイン)

省エネとエコで脚光を浴びる、国内屈指の街路灯メーカー「屋外技術が大きな強み」と織田さん

賛光電器産業株式会社

故寺本会長の先進性が街路灯を革新

 街路灯で全国屈指のシェアを誇る賛光電器。故・寺本欣正会長が昭和27年に旭町で創業。看板業からネオン電飾に進出し、ネオン管技術ときめ細かな対応で信頼を築いた。

 寺本会長は昭和30年代に欧米を視察し、まちなみと街路灯のデザインに触発された。寺本欣一治代表は「グローブ(街路灯のカバー部分)に先進的なデザインを取り入れ、いち早くアクリル素材の開発に着手した先駆者」と偉業を振り返る。ガラスから軽量のアクリルに転換し、街路灯の流れを変えた。製造から設置まで手掛け、周辺環境への配慮や電灯交換などアフターフォローにも心を配る。商店街や公共施設、大型テーマパークなど屋外照明のエキスパートとして全国に展開している。

探りで一歩先に出たLED照明技術

 地球環境保全のため、電力消費量の少ないLED照明が脚光を浴びている。賛光電器は、LED素材が市場に出始めた頃から、街路灯への応用を試作研究してきた。LEDの寿命は4万時間で水銀灯の3・3倍、消費電力は3分の1で環境負荷が抑えられる。波長も違い電球に比べ虫も集まりにくいそうだ。しかし、LEDは一球の光量が少なく直下しか照らさない。「商店街の強い要望で、まちのにぎわいを出すため、全方向に光を出せるよう独自技術を開発した」。

 受注毎に手作りで製作し、LEDの寿命を延ばし効率を上げる放熱版の開発には特に力を入れた。手探りだったが、他社よりも一歩先に出ることができた。昨年、東京都のLED化推進事業では、15商店街のうち9商店街を同社が受注。賛光の技術が評価された。屋外照明では、大手電器メーカーにも負けていない。

小回りの良さとスピード感・エコ発電など多彩に応用

 エコ化の波に乗り、今年2月に発売したLED街路灯シリーズ「e―coLed」は全国から引き合いを受けている。ソーラー発電による街路灯、防犯灯、看板照明のLED化の需要も高い。神奈川県藤沢市役所の発電床にも同社の技術が活かされている。高崎市内の商店街でも徐々にLED化が進んでいるそうだ。織田社長は「競合も増えるが屋外技術が大きな強み。当社は小回りが利き、スピード感を生かした商品開発、技術研究を進めていきたい」と意欲を見せている。

代表取締役:寺本欣一治
取締役社長:織田 尚道
本社住所:東京都台東区上野7-2-8
高崎工場:高崎市倉賀野町3100
TEL:027-346-2111
URL:http://www.sankodenki.jp/

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