大工を育て職人の技術で挑む家造り

(2010年1月)

大工を育て職人の技術で挑む家造り「2009ぐんまの家」設計・建設コンクール家族に配慮した住宅部門優秀賞

大工を育て職人の技術で挑む家造り高崎営業所ではサークルの集まりや作品展などへルームレンタルも行っている。

大工を育て職人の技術で挑む家造り代表取締役 関 真一さん

株式会社 関工務所

 

 今年で創業112年を迎える関工務所は、川場村に本社を置く工務店。平成20年に高崎の新保町に高崎営業所を開設し高崎に進出した。『個性のない家はつくらない』との信念を掲げ、家造りに携わってきた。『ぐんまの家設計・建設コンクール』を始め多くの住宅コンテストに、計10回・17作品が入賞する快挙を果たしている。関工務所の優れたデザイン力と職人へのこだわりについて話を訊いた。


 関工務所では自社の設計士はもちろん、外部の設計士とパートナーを組むことで、顧客のニーズに合わせたデザインや環境に配慮した住宅の設計、建築が特徴のひとつ。「いろんな設計士の作品を見比べることでお客さんにとっても参考になると思います。洗練されたデザインの中から、自分の個性に合うものを選ぶことが出来るのです」と関さん。単体の工務店が設計士とパートナーを組んで家造りに臨むというスタイルは県内では珍しい。


 関工務所は、大工の育成・教育にも熱心に取り組んでいる。「最近の流行である柱や梁などの骨組みが見える構造は、大工の腕で決まります。今後は、大工の技を発揮できる手仕事の住宅に注目が集まるはずです。本物の住宅・技術を提供するには、自社の職人の技術を高める必要があるのです」。関工務所からは“建築大工の能競技大会”においても、毎年入賞者を輩出している。技術者である大工を育てることは、父、祖父の代から17人育て上げ、関さんも8人の大工を育てた。住宅完成後に、毎年行う定期点検には建築に携わった大工が同行する。自分で建てた家に責任を持つことがよい家造りには欠かせない。大工の目線で気になる箇所の点検ができる。下請けの大工を使わずに自社の大工にこだわるのもそこにあるようだ。


 あらゆるものが成熟され、本当にいい物ではないと納得してもらえない時代が到来した。関工務所は、第三者の目で評価を受けるコンクールでの入賞を果たすことで「デザインと技術の総合力に優れている企業」として信頼を獲得している。その実力と信頼を武器にさらなる活躍が期待できる。


行き届いた教育が、建物の価値をさらに高める
自社で育てる大工にも社会人としてのマナー教育を徹底している。施工時に騒音などで迷惑をかけてしまう近隣地域への配慮から、建築現場周辺の清掃活動までにも力を入れている。優秀で良識のある技術者を提供することこそ家を造る何よりのサービスと考えている。


株式会社関工務所
住所:高崎市新保町271-1 FESS STYLE HOUSE
TEL:027-386-3432
FAX:027-386-3431
URL:http://www3.ocn.ne.jp/~sekikou/


 

高崎商工会議所『商工たかさき』2010年1月号

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