自慢の自家製野菜を使いステップアップし続ける「緑提灯」の店

(2010年7月)

自慢の自家製野菜を使いステップアップし続ける「緑提灯」の店レディースランチ 980円。女性のみすべてのメニューにデザートが付く

自慢の自家製野菜を使いステップアップし続ける「緑提灯」の店加納さん

一食入魂食堂 分けかぶら屋iSuu(イスウ)

 地場産品にこだわる「緑提灯の店」イスウは、問屋町界隈のサラリーマンやOL、主婦などでにぎわう店として知られるようになった。


 店主の加納さんは、調理師専門学校を卒業後、いつか自分の店を持ちたいという夢を抱きながら、県内の様々な飲食店で魚、肉をはじめ、必要と思う調理技術を数多く身に付けてきた。


 そしてある社長との出会いにより転機が訪れた。「飲食店を持ちたい人をサポートしようという魅力的な人で、視野を広く持つこと、アンテナを張り時流に敏感であること、人と人との絆が大切であることなど、大切なことを教えてもらいました」。その社長が経営する『かぶら屋』で働く中、なかなか抱けなかった店のイメージが具体化した。


 平成20年2月にオープンした念願の店の名は『一食入魂食堂分けかぶら屋イスウ』で、“食の安全”の実践をコンセプトにした。お客様に安心して食事を楽しんでもらいたいという思いが強く、オープンと同時に、当時はまだ珍しかった県産食材にこだわる店主の心意気を表すシンボル「緑提灯」を申請し、店で使う県産食材の割合が80%以上を占める“4つ星”を獲得した。あえて5つ星ではなく、今後の成長に期待の持てる4つ星にこだわった。


 無添加の飼料で育てた“和豚もち豚”、“上州麦風鶏”を使用。採れたての無農薬野菜の供給は、榛名山麓に住む両親と、赤城山麓に住む奥さんの両親に依頼した。野菜へのこだわりを低価格で実現するには自家栽培しかなかった。昨年他界した実父には、どうしても欠かせない外国野菜の栽培を依頼。農業経験のなかった父は、渡された種から試行錯誤の末やっと野菜を育てあげた。


 父にはいろいろ無理を言ったが、「たくさん野菜を作るから、お客さんにもっとたくさん出してやって」と応援してくれた。自らも、午後から夕方まで榛名の畑で汗を流す。


 スタッフの給料袋には感謝のメッセージを書いて渡している。「いろいろな人に支えられ、いつも感謝の気持ちでいっぱいです」。


 「常に新しいことに挑戦し、小さな一歩でも、前へ踏み出し続けること。睡眠時間を削れば済むことです」。感謝の心を胸にアイデアと工夫を凝らすことをいとわない姿に、これからも差し伸べられる手は決して少なくないと確信した。


ちょっと一言

大地の茶色と緑のグリーンをポイントカラーに、白壁と木をふんだんに使用したナチュラルで明るく家庭的な店内はくつろぎの空間。アンチエージングをテーマにしたメニューの中でも、特に「美鍋」はコラーゲン豊富な一押しメニューで、白色の鍋に加えて、赤(赤唐辛子)、黒(黒ゴマ)の3色の鍋がある。最大40名までの宴会や結婚式の2次会にも対応できるのでご相談を。
営業時間:11:30~14:00、18:00~0:00 月曜定休、P28台。

代表 加納貴之
住所:高崎市飯塚町431-5
TEL:027-362-5339
http://www.dan-b.com/isuu

 

高崎商工会議所『商工たかさき』2010年7月号

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