群馬のおいしさ発信しよう

(2009年7月22日)

群馬のおいしさ発信しよう群馬学「群馬の食のブランド」シンポジウム

 第十六回群馬学連続シンポジウム「群馬の食のブランド」 が十八日にJAたかさきで開催された。

 株式会社初亀代表で食博覧会協会の亀岡育男理事長が、「食』に関わる不易流行」をテーマに基調講演を行った。シンポジウム「群馬の食のブランド」は、亀岡理事長、JAたかさき・鎌田勝常務理事、JAたかさきトマト生産部会・樋口准一部会長、そば処甲子(きのえね)・菅家恵子さん、県立女子大群馬学センタ-・熊倉浩靖副センター長が登壇。司会は県立女子大・富岡賢治学長がつとめた。

 基調講演で亀岡理事長は、食の都として大阪の取り組みを紹介し、ブランド化の条件として、タネ(シーズ)・情熱・連携について説明した。

 シンポジウムでは、富岡学長が「群馬の食ブランドの評価が低い。いいものがたくさんあるのに評価低い原因を考えていこう」と問題提起した。

 JAたかさきの鎌田常務は、高崎しょうゆや高崎うどんをJAが取り組む食ブランドの例として上げた。「子どもたちに安心安全な食材を提供しようと、高崎市の栄養士さんとの協働で生まれた。高崎ブランドの小麦・絹の波を普及させていきたい」と話した。地場産品を飲食店へ供給する物流問題の解決、消費者が高崎ブランドの食材を欲しい食べたいと思ってもらえるようなPRについて問題提起した。

 トマト生産部会の樋口部会長は、高崎産トマトの生産や「うれっ娘」トマトのブランド化について語った。トマト祭りは人気が高いイベントになっている一方「一生懸命に取り組んでいるが、市民にうれっ娘トマトの名前に馴染んでもらえていない」といった悩みもある。

 甲子は高崎うどんの生めんをJAたかさきから卸してもらいメニューに加えている市内で唯一の店。平成十六年に店舗改装する際、高崎名物をメニューに取り入れたいと考えた。菅家さんは「新鮮な野菜や畜産は、群馬のブランドなのに当たり前だと考えて意識していない。お店だけでなく生活者も群馬のブランドを意識し、外に向けて発信していこう」と提案した。

 熊倉副センター長は「群馬のうどん生産は全国で三位。県民一人当たりでは香川県に次いで二位。麺類では全国でもダントツになる。こうした群馬の特徴を誰も意識していない」と群馬のうどん文化を紹介した。

 亀岡理事長は「北海道に行ったらラーメンを食べ、お土産は白い恋人。今は生キャラメル。おいしいものはたくさんあるのに、イメージは東京から発信するメディアに作られる。ここにブランドの落とし穴がある。地域の良さを地域が発信しなくてはならない」と話した。

 富岡学長は「群馬では、うどんは家庭料理であり、お金を出して食べたり外来者に提供する食文化として認識されていない。群馬の野菜のおいしさが知られていない」と地域の歴史や文化を学ぶことを含めた取り組みの必要性も強調した。

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