集客施設は「将来を考えた先行投資」/新芸術コンサートホール

(2010年3月11日)

 高崎市は、高崎市議会一般質問で、高井俊一郎議員の質問に答え、これから建設を進める新芸術文化ホールについて考えを示した。

 高崎市では、第五次総合計画の前期基本計画に掲げられている「芸術・コンサートホール」について検討してきた結果を先に公表した。松浦市長の施政方針の中でも、高崎市の今後を担う都市戦略として位置づけられていることが述べられている。高崎市では22年度から、市民、関係団体、専門家の意見を聞き基本構想を策定していく。

 この新施設の機能には、①市民が参加し表現できる文化活動の拠点、②群馬交響楽団の本拠地、③ポピュラー音楽やミュージカルなど規模の大きな公演や全国レベルの大会・式典を開催できるコンベンション機能が盛り込まれている。ホールとコンベンション施設を一体的に整備し、芸術文化活動の拠点的な役割とともに、新たな都市集客施設として機能させる。高崎の交通拠点性を生かし、首都圏、北関東、信越、北陸地域からの集客を見込み、新しい市民文化の創造、産業活性化、高崎市のにぎわい創出に大きな効果を果たす。22年度から、都市集客施設整備室を新設し計画を進める。

 高井議員は、市民参加型の芸術文化活動については、存続の決まった群馬音楽センターでまかなえることから、新しいホールは群馬交響楽団を生かす機能とコンベンション機能が重要だと指摘した。首都圏から新幹線を使って1時間かけて高崎に来るだけの魅力、広域的に集客できる、質の高い高崎独自の文化事業を創出することができるかが、大きなカギであることを強調。「どんなに良いホールでもハードだけでは集客できない。首都圏からの集客については、東京でやっているものを、わざわざ高崎まで見に来ないだろう」と述べた。

 コンベンション機能については「高崎の立地を考えれば、ある程度の集客は見込める」としながら、「大都市を除けば全国的にも成功例はあまりない。需要を調査して民間との共有も視野に入れるべきだ」と指摘した。

 今回の計画について、高井議員は「高崎の将来を考え、必要な機能であれば、金額が大きくても先行投資をするべきだ。市民には、高崎市の意図や戦略を明確に伝えてほしい。この戦略は、今後の高崎が目指す姿に繋がる」と意見を述べた。また、将来、宇都宮市周辺との競争激化が考えられることから、前橋市や本庄市と都市機能を大きな枠で分担しあい「パートナーとして見ていくことも大切」と述べた。

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