芝生の校庭で元気アップ/南陽台小などで実験導入

(2010年9月13日)

芝生の校庭で元気アップ/南陽台小などで実験導入

芝生の校庭で元気アップ/南陽台小などで実験導入芝生の校庭で遊ぶ南陽台の子ども達

 高崎市立南陽台小学校の校庭ブランコ脇に植えられた芝が、すくすくと育っている。休み時間になると、児童が芝生部分をサッカーコートに見立て、プレーしたり、自由に寝転がったりする姿が見られる。植えられているのは、ティフトン芝。高麗芝と違い、ポット苗を縦横50cm間隔に一株ずつ貼る、鳥取方式と言われる方法で植えたもの。6月に約300平方メートルの広さに2300本ほどの苗を児童が中心となり作業した。

 この芝は養生がほとんど必要なく、植え付け直後から、人が踏んでも成長する。雑草も一緒に芝刈りをしてしまうため、管理が比較的容易。同校の校庭は、グリーンダストという砂で覆われ、芝にとって良い土とはいえないが、今年は梅雨の時期に多雨だったこともあって、予想以上に成長が早く、ほとんど手入れせずに、約2カ月後には緑に覆われたそう。夏休みになってからは教頭や日直の教員が水やりをしていた。猛暑が続いている現在でも成長を続け、植え付けた部分以外にも芝が伸びてきている。

 芝を植えたきっかけは、高崎市議会で木暮孝夫議員が昨年12月議会の一般質問で鳥取方式の芝を植えた学校の事例を紹介したこと。実際に鳥取県の小学校に視察に行き、外でよく遊ぶようになり、遊びのバリエーションが増えた、転ぶのを怖がらなくなり、50m走が速くなった、芝生なので涼しいなどの児童に及ぼす効果を紹介。高麗芝に比べ、維持管理費が安いこと、手入れが必要ないことなども説明し、導入を力説した。

 高崎市は、車郷小学校が旧箕郷町時代に校庭の約5分の1を芝生化したほか、いくつかの学校が独自に芝生化した事例があること、文部科学省のエコスクール(環境を考慮した学校施設)整備事業のひとつとして校庭の芝生化を国が推進していることなどから、検討していたが、芝生の造成整備に多額の費用がかかること、その後の維持管理に費用と大変な手間がかかること等の問題から、実施していなかった。

 しかし、今年に入り、その必要性を認め、3月に行われた学校長会で実験校を募集。同校、中央小学校、北小学校が手を挙げ芝生化をすることになった。

 「元気アップ高崎事業の一環としても適当ではないかと思い、採り入れることにしました」同校の熊倉幸子校長。

 芝生化は環境対策になるうえ、高崎市で取り組んできた、小中学生の体力を作るための元気アップ事業の趣旨にも合っていると判断した。メンテナンスがどの程度必要か不安だったが、鳥取方式の紹介DVDを観てやってみようと思ったという。今後、手動の芝刈り機を購入し、児童に体験させたいと考える。費用の問題もあるが、芝生化は続ける予定で手動芝刈りを購入した。来春は校舎の前を芝生化。今後は、児童に芝刈り体験をさせたいと考える。

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