ランニングのまち高崎

(2009年12月)

高崎経済大学地域政策学部三年 内野啓明

 

 私は高崎に来て三年目になる。私の地元は千葉県の香取市(旧小見川町)というところで、千葉でも田舎のほうである。高崎で大学に通いながら一人暮らしをしている約二年半のあいだで、私は高崎を大好きになった。


 高崎が本当に好きなので、より真の高崎市民に近づくため、合併して二百以上になった高崎の町すべて実際に行って高崎をめぐった。だから今では町名を言われればその町の位置はわかる。高崎市の小中高の学校の位置もすべてわかる。高崎の人にとってこのようなことは知っていることが当たり前であると思うので、これで少しは高崎市民に並べたと自己満足している。


 私は高校時代に陸上部で長距離をやっていた。大学生になった今でも走ることが好きで、趣味として高崎のまちを走っている。


 このような私が高崎で気づいたことがある。それは高崎は「ランニングのまち」なのではないかということである。そしてこれがこの文章で一番言いたいことである。


 高崎にきて初めの頃、農大二高が高崎にあることを知った。農二といえば、陸上部が全国高校駅伝に出るようなレベルが高い高校である。正月の箱根駅伝でも卒業生が活躍するのをよくみる。農二が群馬だとは知っていたが、まさか高崎にあるとは知らなかった。驚きとともに身近に全国レベルのチームがあることに少し嬉しくもあった。それに高崎は元日のニューイヤー駅伝の一区、二区の舞台であり、高崎市役所は高崎中継所になる。最近では、箱根駅伝に二年連続で出場する上武大学も出てきた。


 このようにランニングに関して話題が多いまちだと外から来た私は感じている。走ることへの刺激を得る機会は多いはずであるが、高崎のまちを走っている市民ランナーが少ないのがさみしい。今はどちらかというとスポーツクラブなどで走る人のほうが多いのではないかと思う。確かにスポーツクラブならば、夜でも明るく天候にも左右されないで快適に走れる。今の時代には向いているのかもしれない。しかし、外で走らなければわからないことがたくさんある。外で走れば、過ぎていく景色を楽しみながら、風を感じながら走ることができる。


 高崎はランニングコースに関しても良いものがあると感じている。私がよく走っている烏川緑地運動公園は朝のすんだ空気のときは榛名山などの眺めが本当に良い。高崎には走りたくなるコースがたくさんある。東口も西口も駅前は本当に走っていて気持ちが良い。


 今の私の目標は、人に感動を与える走りをすることである。感動といっても本当に小さなものでもいい。何かのきっかけになれたら幸せである。そのために人に感動を与えられるような美しい走りを目指している。  住み慣れた高崎のまちを一度ランニングしてみると再発見することがあるはずである。だから、ぜひ外で走ってもらいたい。ウォーキングでもいい。外での活動に関心をもってもらいたい。私は将来高崎がランニングのまちになることを願っている。

高崎の都市戦略 最新記事

勝ち残る専門店

グラスメイツ
グラスメイツ
メガネ店の店員も買いに来るメガネ専門店
辰巳
辰巳
印傳と陶器の専門店/県外からもお客様
有限会社三洋堂
有限会社三洋堂
パソコン全盛時代に書道のおもしろさを伝える

すべての記事を見る