たかさき町知るべ
桧物町(ひものちょう)
江戸時代城下にあった職人町の一つで、旧市街地のやや南部に位置している町である。北は連雀町、西から南は宮元町と鍛冶町、東は新町とそれぞれ境界を接している。
町名は、この町に「桧物師」が多く住んでいたことによる。「桧物」とは、ヒノキ、マツ、サワラなどの薄い板を曲げて作る「曲げ物」のことで、これは、食器や勝手用品として欠かせないものであった。
江戸時代のこの町には、藩の番屋が置かれていた。町が成立した当時は、職人の多い町であったが、次第に商家が増え、明治になるころには、個人商店の多い町になっていた。
明治二五年(一八九二)、江戸期からあった「十人町」の一部をこの町に編入している。