たかさき町知るべ
高松町(たかまつちょう)
もとの高崎城内で、現在の市役所が所在している町である。北は柳川町と常盤町、西は烏川を挟んで下豊岡町と片岡町、東は中紺屋町、東から南は宮元町とそれぞれ境界を接している。
この町の成立について、『更生高崎旧事記(くじき)』には、「高松町は旧城内の町で、町名は高崎と松ヶ崎からとり、明治四年六月に成立した」とあるが、明治七年(一八七四)、熊谷県から太政官への進達の『管轄村名簿』には「高松(タカマツ)北〔明治十年三月三日高松町ト改称〕」と記されている。前者は通称、後者は正式成立と考えられる。町とはなったもののこの町には、陸軍省の管轄下、高崎連隊が置かれていて、他の町とは違った扱いであった。この町が他の町と同じ扱いになったのは、戦後、軍隊が解体され、旧兵舎が海外からの引き揚げ者住宅になってからである。
旧陸軍第三八部隊の兵舎は、ほかに群馬青年師範学校、後、高崎市立短期大学、新制中学校などに使われ、また新たに、昭和二五年高崎保健所、二六年建設省工事事務所、二八年国立高崎病院、二九年高崎市役所、三五年高崎税務署、三六年群馬音楽センター、三九年前橋地方裁判所高崎支部、四二年検察庁などが相次いで出来、一大官庁街となった。
他に、高崎城の乾櫓、城門などが復元移築され、旧城の土手とともに城址公園となっている。