2014年、高崎は選ばれる都市に向かって大きく前進

2014年、高崎は選ばれる都市に向かって大きく前進

Next Stage Takasaki
高崎の集客交流都市構想が着実に具体化

 2014年、高崎は上信越と首都圏、太平洋と日本海を結ぶビジネス拠点をめざし、これまで進めてきた都市基盤の整備が見えるかたちとなって姿を現しはじめる。

 年明け早々にオープンするビエント高崎新展示会館に始まり、2月に高崎玉村スマートインターチェンジが運用開始、春には高崎スマートインターチェンジ周辺ビジネス団地の公募も予定されている。年内には、新体育館に着工し翌2015年に新体育館のオープン、2015年春は北陸新幹線が金沢まで開業する。そして高崎駅西口のイオンによる新たな大型商業施設、東口の高崎文化芸術センターと都市集客施設の建設と続き、2018年には高崎都心部の風景が一変するような大規模プロジェクトが完成していく。これら一連の動きは全てが一体的に次の時代の高崎を牽引する「百年の計」になるだろう。

スマートICが新たな高崎のビジネス拠点をつくる

●高崎玉村スマートICが2月開通

 高崎玉村スマートICが2月22日午後3時に開通する。高崎玉村スマートICは、ETC車専用のインターチェンジで、関越自動車道高崎ジャンクションと藤岡ジャンクションの間に位置し、群馬県を東西に貫く国道354号バイパス(東毛広域幹線道路)にアクセスする。高崎駅東口から車で約10分、7.1キロの距離にあり、高崎都心部と高速道路・新幹線を直結し、全国的にも高いレベルにある高崎市の交通拠点性をさらに向上させる。高崎市は、群馬県はもとより、北関東、北信越エリアの広域拠点機能を担っているが、高崎玉村スマートICは新たな高崎のゲートウェイとして、高崎都心部へアクセスするパイプラインの役割を果たし、ビジネスのスピードアップ、高度化に貢献する。

 高崎玉村スマートICは、上下線それぞれのアプローチを持ち、本線直結型の利便性の高いフルスペックスマートIC。ETC車専用であること、上下線が別の出入口になること以外は、通常のICと利便性は変わらない。

 安全性を高めるために、全国初となるダブルゲート方式を導入し、ETC料金ゲートでは、ETCを搭載していない車両が誤進入した場合の安全対策を施し、危険解消を図っている。

 高崎駅東口の高速バスターミナルには、首都圏、東北、北陸、近畿方面への路線が行き交うため、高崎玉村スマートICと高崎駅東口の区間は、公共車両優先システム(PTPS)を導入し、バスの定時運行を確保するため優先信号制御を行う予定。

 計画交通量は一日6千台で、一般的なスマートICの交通量が1千台以下となっているのに比べ、格段に大きな見込みとなっている。高崎ICの利用台数が一日約2万台、藤岡ICが約1万2千台であることからも、高崎玉村スマートICは、産業や観光の活性化のため、大きな交通機能を担うことが見込まれている。

●スマートIC周辺にビジネス団地〜高崎の新産業副都心に

 スマートIC周辺の新たなビジネス団地「高崎スマートインターチェンジ周辺工業団地」(仮称)は、高崎玉村スマートIC周辺を新しいビジネスゾーンとし、新産業副都心に位置づけられる大型プロジェクトとなっている。卸売や物流、工業を中心とした企業誘致を計画し、業務機能を中心としたビジネス集積を図っていく。

 約64 haの広さを持つこのビジネス団地は、綿貫町、上滝町、下滝町、下斎田町、八幡原町のそれぞれ一部で、綿貫工業団地に連続する一帯。スマートICから前橋長瀞線までのエリアで、中央を東毛広域幹線道路が走っている。工業団地は郊外に造成されることが多いが、ここは高崎駅まで約7キロの好立地で、利便性の高い都市型の工業団地だ。

 工業団地の地区計画原案によれば団地内は5地区で、周辺環境に応じ工業地域、準工業地域に分けられている。それぞれの地区によって、用途制限や建物の高さ制限があるほか、一定の緑地や生け垣を設け、建物は落ち着いた色調にする、屋外広告物を制限するなど景観形成を進め、近隣の住環境にも配慮していく。

 富岡市長は、「過去、50年、60年を振り返っても最大のプロジェクト。平成26年度から分譲を進めていきたい」と意欲を示しており、高崎市では都市型工業団地にふさわしい企業の誘致を進めていきたい考えだ。

 また、市ではスマートIC出入り口の土地を有効活用し、広域交流拠点施設として国内最大級の農産物・海産物の販売施設を開設する予定だ。

新体育館・都市集客施設(高崎文化芸術センター)の建設が本格化

「高崎文化芸術センター」イメージ図「高崎文化芸術センター」イメージ図

●駅周辺に年間500万人の集客力を持つ施設が誕生

 高崎駅西口の新体育館と、東口の都市集客施設の東エリアの計画される高崎文化芸術センターのイメージパースが昨年末に発表され、今年は建設に向けた動きが本格化していくことになる。高崎駅と至近距離にあるこの2施設は、高崎の都市ブランドを高めていく役割を担う。アクセスが便利で利用者にとって極めて使いやすく、広域的にも選ばれる施設となるだろう。

 新体育館は国際大会が開催でき、県内を始め国内外から6千人規模の多彩な大会、スポーツイベントの誘致が期待されている。

 東口の都市集客施設は、「高崎文化芸術センター」を核とした東エリアと、再開発事業による西エリアのビジネスゾーン(商業施設等)で構成され、高崎市は、東エリアの「高崎文化芸術センター」計画を先行させている。都市集客施設全体は、高崎駅から連続性を持ったまちなみを形成し、「上信越と首都圏、北関東の中心都市高崎」の顔となるデザインが示されている。高崎文化芸術センターは、群馬交響楽団の拠点となり、日本有数の舞台の広さを持つ高機能で2,000席を有するメインホールを中心に、小ホールやスタジオなどで構成され、多様なジャンルの音楽、舞台芸術の公演や練習が日常的に行えるようになる。

「新体育館」イメージ図「新体育館」イメージ図

 西エリアには、大型商業施設を中心に、新しいビジネスを活動や市民の文化活動を支援するパブリックゾーン(高崎経済文化活動スペース)や、子どもの創造性や個性を育むとともに、子育て世代の交流施設として「キッズスペース」が計画され、キッズ図書館や体験型の遊び場などの設置が計画されている。

 新体育館、高崎文化芸術センターの建設により、多彩な文化・スポーツのエンターテイメントが行われるようになり、この二つの施設だけで1万数千人を収容することができ、年間500万人を超える集客が予測されている。

北陸新幹線金沢延伸で高崎は日本の真ん中
北信越と首都圏を結ぶゲートウェイに

●北関東最大の人の集まる都市に

 北陸新幹線金沢延伸による集客、地域活性化には、大きな期待が寄せられている。高崎市が北信越、北関東の結節点として、求心力を発揮できるか否かが大きなカギとなりそうだ。

 上越新幹線、北陸新幹線の2路線が通る高崎駅は、一日に上下合わせ130本超の新幹線が発着し、輸送力は高い。金沢延伸によって、北陸・関西方面がぐっと近づき、高崎は首都圏や北信越へ行くにも来るにも便利な中心に位置している。新幹線で東京まで50分、新潟まで75分、金沢まで110分、北関東自動車道で水戸まで90分。太平洋側、日本海側どちらへもアクセスできる便利なロケーションを生かせる都市へと更に成長していかなければならない。

●高崎の業務機能の集積と広域化が飛躍的に高まる

 高崎の交通利便性により、現在においても高崎駅東口エリアは北関東最大級のビジネス街であり、オフィス集積があるが、スマートインター周辺工業団地や、都市集客施設のビジネスゾーンにより、東口エリアの業務機能を更に高めていくのも高崎市の狙いだ。高崎市では、都市集客施設の建設に伴って東口エリアの高度利用をはかっていく考えだ。

 高崎の業務機能を担う問屋町にビエント高崎新展示ホールが1月にオープンし、見本市や商談会などの需要が高まるだろう。

 さらに群馬県が高崎競馬場跡地に計画しているコンベンション施設や、高崎駅東口の集客施設と補完しあい、相乗効果が期待できる。高崎玉村スマートIC、北陸新幹線の延伸といった高速交通網による利便性に加え、見本市やコンベンションなども含めた高崎のビジネス環境が整えば、高崎の産業ポテンシャルや競争力が飛躍的に高まる。

●世界遺産「富岡製糸場」の玄関口は高崎

 6月に「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録について、ユネスコ世界遺産委員会で審議される予定になっている。登録されれば、高崎は世界遺産への玄関口となり、観光面の好機となるだろう。上信電鉄を始めとする交通や宿泊など、観光分野全般にわたってチャンスが訪れるものと期待できる。

 県内のシンクタンクの試算によれば、年間の観光客数は74万人、県内への経済効果は34億円となっており、世界遺産効果を高崎がどの程度取り込めるかは、これからの戦略にかかっている。

●北関東最大の集客都市に。高崎都心部に年間4千万人の交流人口

 2年後には高崎駅西口に北関東最大の売り場面積をもつ新たな都市型商業施設の開店をイオングループが計画し、年間1,000万人の来店を予定している。高崎市は高崎駅西口から、新たな大型商業施設と高崎髙島屋、ウエストパーク1000をペデストリアンデッキで接続する計画で、設計を進める考えだ。

 新体育館や高崎文化芸術センターに、西口の新たな大型商業施設を加えると、高崎駅周辺の東西で、年間に1,500万人の集客が創出され、高崎駅や既存の商業施設を併せると高崎都心部は年間4千万人の集客力をもつことになる。

 また、スマートインター周辺工業団地などを含む東口から高崎市東部地域の産業活性化策、県のコンベンション施設計画などにより、ビジネスによる集客が更に上乗せされることも見込まれる。

 さらに、高崎市は現状においてもビジネス客を中心に、伊香保温泉に匹敵する年間60万人の県外宿泊客を持っており、ビジネスを基盤とした集客力は極めて大きい。インター周辺工業団地による産業活性化や、高崎駅東西の集客施設、商業施設により高崎のポテンシャルは更に高まり、北陸新幹線延伸、世界遺産という追い風も期待できる。単に観光だけを取るならば、金沢市や長野市に比肩することはできないが、高崎市の業務売上は、金沢市や長野市よりも大きい。ビジネスや芸術文化を総合した新しい都市集客モデルを高崎は描いており、今年からそのモデルを実体化していくことになる。

●新体育館

建設場所:高崎市下和田町(ニップン跡地)
 メインアリーナ:バスケットボール・バレーボールの公式コート4面
 サブアリーナ:バスケットボール・バレーボールの公式コート1面
 武道場:柔道場・剣道場 多目的ホール
 最大6千人規模の国際大会が可能

●高崎文化芸術センター

建設場所:高崎市栄町
 メインホール:2,000席(シューボックス・スレッジ型バルコニー)
 小ホール:400席(音楽専用)、
 メインスタジオ:1,000人収容(椅子席公演は500席)、
 スタジオ:7室(練習・リハーサル、キッズスタジオ等)、
 ギャラリー、交流賑わいゾーン
平成27年度中に工事着工、平成29年度中に竣工予定。
※基本計画などの掲載事項で今後変更になることがあります。

●群馬県のコンベンション施設計画

 多目的展示施設:10,000㎡
 低コスト展示施設:6,000㎡
 会議施設:メインホール(1,000人)、大中小会議室など。
 平成27年度中に工事着工、平成29年度中にオープンの計画。

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