東口の課題で県・市共同プロジェクト

(2013年7月10日)

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競馬場跡地のコンベンション施設計画と周辺整備

 群馬県が高崎競馬場跡地に計画しているコンベンション施設について、県は3月に基本計画を策定し、27年度着工、30年度完成をめざしている。

 県のコンベンション施設は、高崎市がJR高崎駅東口に計画している音楽ホールを含む都市集客施設と機能分担を行い、高崎市をはじめ群馬県全体の発展をめざすものだが、これまで、県と市の歩調については見えない部分もあった。

 群馬県議会で橋爪洋介県議、・角倉邦良県議、高崎市議会で根岸赳夫市議がそれぞれ県、市に対して経過をただし、県と市によるプロジェクトチームで課題解決にむけ協議されていることなどが両議会で示された。

■コンベンション計画の概要

 県は、コンベンション施設の基本計画の中で、事業コンセプトに、1)これからの50年の群馬県をはばたかせる都市装置、2)首都圏・北関東・信越のハブとなる大規模なコンベンション施設、3)JR高崎駅周辺の都市機能と効果的な連携をはかる、4)災害時における防災拠点をあげている。施設構成は、イベント等の展示施設、学術会議等のメインホール・会議室、レストラン、駐車場などその他の機能となっている。

 展示施設は、コンサートや即売会など多目的に使用できる1万㎡の展示場、展示会の利用を中心にコストを抑え低料金で使える6千㎡規模の展示場の2施設を整備。一体的に利用することで大規模な展示会にも使えるようにする考え。

 会議室は、一定規模の経済効果が見込める1000人から2000人規模の学術会議を主なターゲットに置き、メインホールと分科会会場となる大中小の会議室を整備する。

 収支見込みでは、他県の43施設を対象に書面調査、24施設の現地調査を行い算出した。調査結果では、地方のコンベンション施設は、大規模展示会だけでなく、コンサートや家電などの即売会、フリーマーケットなど幅広いイベントを開催することで稼働率を上げ、8割の施設で運営収支が黒字で地域に経済効果をもたらしているとした。

■県市が共同プロジェクトで課題解決に向け協議

 事業の背景となる高崎市・群馬県の強みは、JR高崎駅から近い立地、コンベンションにつながる群馬の産業集積、北関東道全線開通、北陸新幹線金沢延伸などを上げている。逆に弱みは、空港、海外からのアクセス、いままで施設がなくコンベンション実績に乏しい、同様の施設での誘致競争の激化を上げた。県では、立地の強みを伸ばして交流人口を拡大、地域経済の発展に役立てていくため、効果的な戦略を策定したいとしている。

 現状での課題としては、土地の公有地化、周辺道路の整備、高崎市の都市計画上の対応、法定外公共物の整理、高崎市の中心市街地活性化計画におけるコンベンション施設の位置づけなどが上げられ、県市共同のプロジェクトチームではこうした課題を中心に協議をしているという。

 高崎市が計画している音楽ホール、県が計画しているコンベンション施設により周辺道路の渋滞が予想されることについて、高崎市は、県の施設も条件に入れた調査を再度行い将来交通量を予測し、アクセス方法や地域の実情にあわせた環境整備を検 討する。県と協力し地元の協力のもと、環境整備を進めていきたい考え。

現在、競馬場内の公園で高齢者が使用しているグラウンドゴルフ場や中学生が部活で使用しているテニスコートについて県は、コンベンション施設建設で残さない予定。

 高崎市の松本副市長は「高崎市の広域的な役割が高まってきた。この計画で高崎の将来が左右されると考えている。幹線道路から施設までのアクセス、適切な駐車場配置を検討していく必要がある。生活道については規制をかけ住民の方々に迷惑をかけないよう、手を打っていく必要がある。競馬場内の公園についてもきちっと要望を伝えていきたい」と考えを示している。

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