石碑之路散歩風景21

吉永哲郎

「石碑之路散歩」を歩いてきましたが、前回で一回りしたことになります。そこで今回は、根小屋城址への道を歩きませんでしたので、その道にある郷土ゆかりの人の石碑を紹介します。その中で次の三碑を紹介します。それぞれは先の万葉歌碑のように大きくはありませんが、道端にひっそりと佇んでいます。

まず大手拓次の「おもひ」という詩碑です。静かに
「なみだおほければ きみもえられず こころみすずろにさびゆけり」
と、繰り返し読んでみましょう。

 山道散策でこうした詩碑に出会いますと、何か別世界に導かれるように感じます。大抵の碑巡りはゆかりの地や風景に因んだ碑が多いのですが、今歩く道は、霞かかった詩想・幻想の心の世界を歩いている気持ちになります。こころになにか課題を抱えていて、この詩碑を読みますと、日常忘れている、自己の精神世界を思い出させます。感性、感情の豊かなことが前提になりますが。

大手拓次は磯部出身の詩人で、北原白秋門下の三羽烏(萩原朔太郎・室生犀星・拓次)と評価されています。「藍色の蟇」「蛇の花嫁」などの詩集がありますが、生前に刊行されなかったために、人々の評価が他の二人の詩人からは遅れてしまいました。フランスの詩人ボードレールに取り組み、「薔薇の詩人」といわれ、またマリー・ローランサンを紹介した人です。

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