多胡郡正倉跡の範囲を確定

(2016年09月29日)

現場写真
範囲
想像図

多胡碑南の4万㎡

 高崎市教育委員会は、今年度の多胡碑周辺調査により、多胡碑と同じ時代の8世紀に建造された大型の倉など、複数の倉が立ち並んでいた「正倉(しょうそう)」と呼ばれるエリアを確定し、28日に報道機関に公開した。
 正倉は、古代・多胡郡の役所「郡衙(ぐんが)」を構成する施設の一つで、今回、範囲が確定した多胡郡正倉跡は、多胡碑の真南およそ350mの高台にあり、面積は約4万㎡。
正倉跡は南北方向の長さが210mあり、深さ約80cmの区画講と河岸段丘の崖で囲まれており正倉を囲む堀の発掘状況が報道機関に公開された。
 正倉への出入り口として区画講を渡る幅3・5mの土橋の跡や正倉内の倉の屋根に使われた軒丸瓦、官吏が使ったと考えられる硯の破片なども、当時の正倉の様子を知る資料も発見されている。多胡郡正倉では、倉の屋根は瓦葺きで、格の高い建築となっていたようだ。
 富岡市長は「これまでの調査で 多胡郡正倉の範囲が確定できた。特別史跡・多胡碑に関連する価値ある遺跡なので、国指定を目指し、保存したい」としており、「世界の記憶」登録候補となっている上野三碑の価値を更に高める調査結果と言えそうだ。
 高崎市教育委員会では、10月1日 午前10時から午後3時まで、一般向けの現地説明会を開催するということです。見学希望者は吉井運動公園駐車場に駐車し、多胡碑記念館南の現場事務所へ。

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