高崎に人を呼び込むイベント

(2020年03月31日)

高崎を舞台にドラマが生まれる


高崎アリーナの国際大会・全国大会、高崎芸術劇場のコンサートなどにより高崎の集客力が高まっている。イベントでも市内外からの多くの参加者が高崎を訪れ、全国から注目されている。

 

榛名のスポーツイベントは全国区

参加者の7割は県外から

榛名地域で開催されている榛名山ヒルクライム(5月)、榛名湖リゾート・トライアスロン(7月)、榛名湖マラソン(9月)は今年度で7回となり、市内外から多くの参加者を集めている。

 

ハルヒルの愛称が浸透した榛名山ヒルクライムは6割、トライアスロンとマラソンは7割が県外参加者となっている。

 

榛名山のスポーツイベントは名実ともに全国区と言えるが、第1回目から参加者の構成は県外が多かった。

榛名山ヒルクライムのエントリー者数を見ると7,451人で、マウント富士ヒルクライムの9,828人に次いで、国内2番目の規模になっている。

榛名山ヒルクライムの参加者の内訳は群馬県内が2,890人、県外が4,561人となっている。群馬以外の関東地方が4,191人で、東京都の1,322人がエントリーしている。

トライアスロンでは東京都からのエントリーが群馬県よりも多く、マラソンでは東京都、埼玉県のエントリーが目立っている。

 

ヒルクライムの人気は大きく、年間を通じて榛名山の山道を自転車で登る愛好者の姿を見る機会も多い。

榛名で行われるこの3大会は、競技コースがとても厳しいことで有名だ。坂路の攻略が出走する選手たちの目標であり、選手の多くは、自分自身の記録のために走る。苦しいコースの最後に待つゴールの喜びが、また参加したくなる榛名の大会の魅力だ。

 

ユニークな発想が人を呼ぶ 北関東最大級の路上ライブイベント 「どこもかしこも」

まちなかに設けられた22カ所のライブスポットで128組、約500人のミュージシャンが路上ライブを繰り広げるイベント「どこもかしこも」。今年度は第2回目が昨年9月15日に行われ、主催者発表で1万9千人が楽しんだ。

北関東最大級の路上ライブとして、出演者の6割が高崎市外から参加している。出演した128組のうち、高崎市内が52組、高崎市以外の群馬県内が34組、群馬県外が42組と県外組も多い。

また高崎市内から52組が出演したというのも驚くべきことで、高崎はストリート音楽が広がりを持っているまちと言えるだろう。

出演するストリートミュージシャンたちの多くは、色々な街角で演奏するのが好きだ。機会があってスケジュールが合えば、多少遠くても労力は惜しまない。

自分の演奏を多くの人に聞いてもらうこともイベントに参加する目的の一つであるが、行く先々での新しい出会いや交流をSNSに投稿し、音楽を通じた仲間の広がりも楽しんでいる。

 

ゴム動力自動車で頂点を極めろ

TSK(高崎市青年商業者研究会)が地域活性化と青少年育成、交通安全啓発などを目的に、「TSKキッズ広場withゴム動力自動車コンテスト」を毎年開催している。今年度は2019年10月27日に行われた。

このイベントの呼び物となる「ゴム動力自動車コンテスト」に、ものづくりをめざす全国の若者に参加してもらおうと、TSKは昨年から新たな決意で取り組んでいる。同コンテスト実施本部長の今井宏臣さんに話を聞いた。

「ゴム動力自動車コンテスト」は、文字通り、ゴムを動力にした手作り自動車を運転して走らせ、70mのコースタイムを競う競技。

今年度のコンテストエントリー数は過去最大の30台で約8、000人が来場した。優勝タイムは9秒57で、時速換算で25㎞以上のスピードだ。

 

コンテストへの参加を全国に呼びかけようとなったきっかけは、富岡賢治・高崎市長で、市長がTSKの会合に出席した際、ゴム動力自動車コンテストを「鳥人間コンテスト」のようなイベントにできないかと持ち掛けたことからだった。

そこでTSKでは、学生に対し制作費や交通費を支援するため、新たなスポンサーのお願いに回って資金を集めるとともに、全国の工業系高校、専門学校、大学に募集案内を郵送した。案内のDMだけでは参加に結び付くわけがなく、電話をかけて説明したそうだ。

これまでも市内外の高校、高専の参加があったが、2019年は県内7校、県外からは茨城県1校、埼玉県1校、栃木県5校、神奈川県1校、新潟県1校、長野県1校が参加した。

「参加数が多くなり出走回数が1チーム1回になってしまった」などの反省点を今井さんは上げている。コンテストが日曜日に開催されるので、県外の高校生については、翌月曜日の授業に支障がないよう配慮する必要もあるという。

巻きすぎてゴムが切れたり、思ったように走らなかったりと、悲喜こもごものトラブルもあったが若者たちの熱い思いと友情は、見るものを感動させる。

高崎えびす講市での「熱血販売甲子園」、タカサキダンスフェスティバル(2月開催)、今年度は台風19号の接近で中止になってしまった雷舞フェスティバルなど、県内外から参加者が集まるイベントが高崎では数多く開催されている。個性的なイベント、コアなファンを集めるイベントなどストリートの魅力が高崎をより一層きわ立たせるのではないだろうか。

高崎商工会議所『商工たかさき』2020年2月号

 

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