水道インフラをはじめ最新技術で一歩先へ

(2019年10月31日)

カワナベ工業株式会社

 

後発企業の生きる道

公共施設をはじめ工場や店舗、一般住宅等の建築工事。コンクリート建造物、上下水道、橋梁、道路等の土木工事などを手がける総合建設業のカワナベ工業㈱。今年の7月で創立48周年を迎えた。

 

川鍋太志代表取締役社長は、「弊社は業界としては後発ですので、最新技術や工法を他に先駆けて導入するなど、施工の迅速性、安全性などを向上させながら、実績を積み重ねてきました。先代が水道設備工事を手がけていた企業にいたことや、大学時代に〝防食〟について研究していたこともあり、特に水道インフラ分野での実績が特徴といえます。また、当社では新しい技術や工法を開発・普及させる団体とのつながりを密にし、最新の情報を取り込みながら成長の求心力としてきました」と話す。

 

 

上下水道インフラ事業等に新しい技術

日々の暮らしに必要な水道水の安定供給や生活排水、安全確保のための雨水処理等、インフラ整備を担う工事のひとつに管渠埋設工事がある。雨水の管渠は、集めた雨水を河川などに運ぶ役割を担い、同社ではその埋設工事に最新技術の「OSJ工法(オープンシールド・ジャッキング工法)」を導入している。パイプライン上に配置した施工重機が最前部で掘削しながら後方部で埋戻しを連続的に行いながら移動する。作業区間が短く、狭いところでも施工できるうえ、無振動・無騒音であるため、生活環境への影響が少なく、安全性や工期の短縮を実現している。

 

また、水道施設の維持管理のため、同社では「水中ロボット」や「水道管内カメラ」を導入したメンテナンスサービスも手がけている。

水中用カメラを搭載し排水ホースを装着した水中ロボットを配水池に入れ、内部状態をモニター調査しながら、水槽の底面にたまった沈殿物などを除去する。断水や水の入れ替え無しで行なえるため、作業効率や経済性に優れている。

 

また、「水道管内カメラ調査」は、既存の地下式消火栓や空気弁などの補修弁を利用しカメラを挿入することで、断水を行なうことなく、水道本管内の状況を簡単に調査、検証できる。

さらに、川鍋社長は『次世代型水道管路漏水情報管理システム(AIMS)』という画期的なシステムについても言及する。

 

「水道管路施設の広範囲に無線型漏水監視ユニットを常設し、定期的に車両パトロールを行うことで、漏水判定された箇所をスポット的に調査するシステムがあります。日本の水道管路は64万㎞以上に及び、それを管理する各地方自治体の水道事業への貢献に、大きな可能性を感じています」と、広がる需要への期待を口にする。

 

 

防水・防食・耐震補強工事で建造物の耐久性をアップ

堅牢と思われるコンクリートも意外に早く劣化する(腐食)ので、建物の用途やライフサイクルに見合った耐久性を高めるため、腐食物質の浸透を阻止する防食工事が不可欠。特に、薬品注入や気泡の発生による浸食などを受けて耐久性が低下する水道施設では、高い性能をもつ強固な塗膜による防食工事等を行う必要があり、同社では県内の防食工事について№1の実績を誇っている。

 

また、漏水は建物内部に損害をもたらすだけでなく、建物の耐久性能が著しく低下し始めるため、鉄筋コンクリートの建造物においては定期的な防水工事が欠かせない。防水工事は極めて専門性が高く、有資格者による技術、管理が必要となるので、同社では人材の育成を第一に、各案件の状況に適した丁寧な防水工事を行っている。

 

また、既存のコンクリート構造物などを補修・補強する技術として「連続繊維巻立工法」が注目されている。アラミド繊維や炭素繊維といった軽量で高強度、耐久性に優れた繊維を補強材にして、構造物の表面に接着し薄い補強層を形成するという工法で、重機が不要で施工が簡便に行え安全性も高いことから、同社では技能者を育成し、施工実績を上げている。

 

働く環境を整えるのは社長の仕事

「工事現場も知ったうえで営業職をやりたい」と、川鍋社長は大学卒業後に埼玉県内の中規模の建設会社に4年間勤務。その後、政治家の秘書を経て同社に入社した。高崎青年会議所の活動にも熱心に取り組み理事長や群馬ブロックの会長などを経験し、幅広い人脈を築いてきた。

 

41歳で社長に就任したが、当時は不況の煽りを受けて深刻な経営難が続いた。「5年間は死に物狂いで働きました」と振り返る。世の無情さや人の温情、社員の大切さを痛感した時期を乗り越え、社員が働きやすい環境を整えるのが社長の仕事と自覚する。

 

決算後に社員一人一人と面接し、月給とボーナスは社長から手渡しするなど、各現場で働く社員たちとの触れ合いの場を確保し、社員の気持ちに寄り添うことを大切にする。

 

また、日給だった若い作業員を社員として採用し、社員の希望に沿った配属を行なう。業務に必要なものを要望されれば速やかに検討する。「社員あってこその会社」。中途採用の社員が多く活躍しており、彼らの技術やノウハウ、やる気が会社の財産になっていることが有り難い。社員がやりがいをもって働ける環境づくりに、今後も熱心に取り組んでいく。

 

 

カワナベ工業株式会社

代表取締役社長  川鍋 太志

高崎市矢中町319-6

TEL:027-352-9190

 

高崎商工会議所『商工たかさき』2019年9月号

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