従業員の幸せを一番に。独自の経営哲学を実践

(2020年10月31日)

株式会社松島ミート

 

養豚農家と共同開発の『鶴舞ポーク』

株式会社松島ミートは、ブランド豚『鶴舞ポーク』を3年かけて養豚農家と共同開発した。風味・品質・食感が優れた三元豚で、旨味成分のグルタミン酸や脂の酸化を防ぐ作用のあるビタミンEを多く含んでいるため、一般の豚肉よりおいしさが長持ちする肉質で、顧客の新規開拓等に力を発揮している。

 

食肉は皮や内臓を取り除き、背骨から2つに切り分けた「枝肉」の段階で格付けされ、卸売市場に集まった専門卸業者や小売業者、食肉加工品メーカーなどの間でセリにかけられ販売される。

 

「商品の品質は、仕入で7割が決まります。キメが細かく肉色がよくて光沢がある、水分が少なく締まりがよくて弾力があるものがベスト。牛肉はサシのチェックも欠かせません。そして、もう一つ大切な“歩留まり”という視点。いらない部分を取り除いた後に残るお肉の割合のことで、牛肉では72%以上の歩留まりなら“Aランク”の格付けになります」と話す原仁代表取締役。26歳で父の一夫会長から社長職を受け継いで7年目。一夫会長も仁社長のことを“天性の食肉の目利き”と称賛し、業者との駆け引きもうまいと一目置いている。


直球勝負! 人とつながる強い力

同社では枝肉を購入し、自社の加工場で各パーツに切り分け、パック詰めにして顧客先に納めている。

 

販売先には、老人介護施設や病院、保育園や幼稚園の給食、自衛隊、スーパー、高速道路のサービスエリア、ドラッグストアチェーンなどがあり、それまで飲食店が9割近く占めていた状況から現在の状況にシフトした。「新型コロナウイルス感染拡大による売上高の大幅な減少は避けられました」と胸をなでおろす。

 

昭和54年(1979)10月に、一夫現会長が新前橋のスーパーマーケットにテナントとして精肉店をオープンしたのが同社の始まり。その後、埼玉県の上里町や藤岡市内にスーパーマーケットを出店したが、バブル経済崩壊のあおりを受け倒産。再起を図り、倉賀野町で精肉店を開店、やがて精肉加工場を併設して卸売業に転業した。

 

一人息子の仁社長は、中華料理のシェフとして都内のホテルに勤務していたが、家業を継ぐため実家に戻り顧客の新規開拓に取り組んだ。「食肉を使ったレシピを考案し、営業先の飲食店にアプローチするという独自のスタイルで実績を上げました」と、仁社長は人の懐に飛び込む人なつこさが魅力だ。それを如実に表すのが、社内の壁面を埋めるプロ野球選手たちと撮った写真の数々。

 

「ダイヤモンドペガサスに移籍してきた元ジャイアンツの藤田選手が、焼き肉店を開業するため、うちに食肉の勉強をしに来たのがきっかけで、友達の輪が広がりました」と笑う。自らも草野球チームを結成するほどの野球好きで、選手たちとは頻繁に交流し親交を深めている。「都内の飲食店などを紹介してもらうこともあります」と、人脈に助けられることもしばしばだ。

 


ラーメン店を経営、もつ煮を商品化

同社は株式会社CRESTを立上げ、昨年7月に剣崎町にあるラーメン店『だるま大使』の経営を引き継ぎリニューアルオープンした。仁社長が県内で初めて担当した顧客であり、その店の豚骨ラーメンのファンだったことも理由のひとつ。開店するにあたり、それまでの豚骨ラーメン一択から、あっさり系の醤油ラーメンなどもメニューに加え、ファミリー志向を打ち出した。味7割、接客3割という発想で、お客様を迎えたり見送ったりする声掛けを大切にするよう徹底した。

 

「週末のランチ営業や、お子様向けのジュースのサービスなども新たに始めました。販売価格は以前より上げましたが、客足は伸び売上もアップしています。アトラクションを待っている時間も幸せなディズニーリゾートのように、その空間にいる幸せを感じられる店づくりをめざしています」と、仁社長はサービス精神旺盛な天性の商売人。新型コロナの自粛下でも、従業員を休ませることなく店舗のリニューアルに取組むなど、ピンチは好機、人材は宝とばかりに常に最善を尽くす人だ。

 

また、人気のもつ煮をテイクアウトできるよう商品化を進める。よく煮込んで柔らかなピリ辛味のもつ煮は、ご飯との相性抜群。モツの量が多く満足感があり、自宅用やお土産用にお勧めだ。

 

 

“従業員ファースト”で広がる“共感の和”

「ここ2、3年で会社が完成形に近いと感じています」と話す仁社長。目配りや気配り、思いやりをもって従業員と接することで、社内に“共感の和”が広がっている。具体的には、従業員とのコミュニケーションを密にとり、悩みを聞けば解決したいと尽力する。

従業員の誕生日にはケーキと感謝の想いを綴った手紙を渡し、年に一度の親睦会では、社長自ら接待役に徹する。ボーリング大会では従業員から聞いたほしいものリストを元に景品をそろえるなど、“従業員を楽しませる!”。その結果、従業員のモチベーションが上がり自ら考え行動するようになる。「だから社長は従業員の幸せを一番に考えていればいいのです」と、仁社長は明快な道理と手応えに自信を深めている。

 

〜会社概要〜

代表取締役社長  原  仁さん

高崎市倉賀野町1069-11

TEL:027-346-8129

 

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