豊かな経験と発想力で食肉業界に新風を

(2016年03月18日)

株式会社オルビス

●人の絆を大事にする会社を目指して
 食肉、惣菜、青果、小売、飲食店の5事業部門を持つ㈱オルビスは、生産から小売、外食まで幅広い事業を展開する。社長の大熊章之さんは昭和56年、19歳の時、初代が営む食肉卸の㈱大一ミートに入社した。経営を立て直すべくレストランに飛び込み営業することから始め、客のニーズに合わせた細やかな対応で着実に取引先を増やした。時には取引先の厨房で皿洗いや料理まで手伝ったという大熊さんは「人情に触れ、色々な事を教えてもらった。この経験は貴重な財産」と振り返る。
 平成22年に㈱大一ミートは東京の同業社である㈱鳥一フーズと合併、新会社、㈱オルビスを設立した。オルビスとはラテン語で円や輪の意味を表し、広義では世界、人類を表す言葉。「人の縁や絆を大事にしたい」との想いになぞらえた。
 
●長年の経験がオンリーワンの味を生む
 同社のローストビーフは平成26年モンドセレクション銀賞、昨年は金賞を受賞している。醤油、みりん、赤ワインで漬け込んだタイプと塩麹、昆布で締めた和風テイスト2種類で、低温調理で旨味を閉じ込めている。このローストビーフを主役にしたファストフード店の全国展開にも乗り出す予定で、「ローストビーフにアイスクリームを添える新発想。日本のローストビーフの概念を変えたい」と話す。
 人気の高崎ほるもんは、豚ホルモン焼き発祥の地とも言われる高崎の地域活性化を願って開発したもの。にんにく醤油味、みそ味、塩味の3種類で、柔らかさと風味の良さが老若男女問わず好まれている。また、今年6月に販売予定のハンバーグは、今までの冷凍ハンバーグにはない素材と味わいで、一般消費者が求めやすい価格帯にすべく開発に力を注いでいる。
 大熊さんの斬新とも言える商品開発のアイデアは、長年のコックさんとの交流から生まれたもの。20代から自社商品が使われている厨房を懸命に見て回った経験が今のオルビスの原点となった。
 そんな大熊さんの仕事の理念は、現場第一主義だ。「現場に課題があり、現場に答えがある」。人目につかない冷蔵庫や物置こそ、見やすく使いやすく整理することが大事で、それは衛生管理にもつながり、仕事の基本であると徹底している。従業員達と共に汗を流すこともある大熊さんは、笑顔と軽やかな発想力で、自ら明るく活気のある現場作りを牽引している。

大熊さん
主力のローストビーフ

代表取締役 大熊章之
高崎市本郷町121
TEL:027-343-4129

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