第一中学校 いちい祭でビブリオバトル。

(2019年10月21日)


中学生が知的書評合戦。

自分が面白いと思った本を5分間でプレゼンテーションし、どの本が“一番読みたくなったか”を競う、ビブリオバトル。知的書評合戦とも呼ばれるイベントが10月18日(金)、高崎市立第一中学校の 第31回いちい祭で開催された。

 

この日、学年ごとの予選を勝ち抜いてきた3名がステージに上った。一番手の一年生・粕川さんが紹介したのは、天才数学少女が難事件に挑む、数学ミステリー「浜村渚の計算ノート」。二年生の根津さんは、テレビドラマ化や映画化もされた、お嬢様刑事とその執事が事件を解決する「謎解きはディナーのあとで」をプレゼンした。最後に三年生・武居さんは、現役の医師であり作家でもある知念実希人のサスペンス「レゾンデートル」を紹介した。

 

結果は、二年連続の出場となる武居さんのプレゼンが会場の共感を呼び、「レゾンデートル」が一番読みたい本に選ばれた。武居さんは著者のプロフィールや、物語の印象的なシーンから紹介し始め、最後に「あなたの存在理由(レゾンデートル)は何ですか?」という問いかけで締めくくり、聴衆を引き付け刺激するプレゼンテーションを見せた。

 

いちい祭でビブリオバトルが開催されるのは今年で5回目。生徒全員が自分の好きな本を選び、予選に参加するため関心が高く、文化祭で最も注目を集めるイベントの一つになっている。同校では朝の10分間読書を実施しており、この時間や夏休みを使って本を選んでいるそうだ。また、図書委員が各教室を回っておススメの本を紹介するブックトークも定期的に行われ、生徒が本に親しめるような取り組みに積極的だ。

 

ビブリオバトルは2007年に京都大学の研究室内で生まれ、現在では全都道府県でビブリオバトルが行われている。小中学校はもちろん、大学や企業研修、図書館や書店など開催場所も多彩だ。ゲーム感覚で参加できるため、本に親しむきっかけにもなっていると同時に、プレゼンテーションスキルの向上にもつながるという。

 

10月26日(土)には、全国高等学校ビブリオバトル2019群馬県大会が群馬県立図書館で開催される。高崎の街中では、コミュニティ「たかさきbiblioミーティング」は一般の方でも参加できるビブリオバトルを定期的に開いている。また活字文化推進会議 のYoutubeチャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCbEPq7dh3mfAcfbMBInsRZw)では、各大会の様子を手軽に視聴可能だ。読書の秋、ビブリオバトルで読みたい本を探してみてはいかがだろうか。

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