3月に真打昇進/林家つる子さん

(2024年01月25日)

林家つるこさん

抜擢昇進「挑戦を続けていきたい」

2024年(令和6)3月の真打昇進が決まった高崎出身の落語家・林家つる子さん。11人追い越しての大抜擢は、女性初の快挙ということだ。

つる子さんは2010年に九代林家正蔵師匠に弟子入り。2015年に二つ目に昇進し地元でのつる子さんファンも広がりを見せた。さらに今回の真打内定は市民も大いに喜び、つる子さんの更なる活躍に期待を寄せている。

前座、二つ目、真打は落語協会の昇進制度。真打は江戸落語界の最上位の階級で、高座でトリをとり、弟子をとることもできる。精進のたまものと言えるだろう。

 

真打昇進が内定したのは昨年の3月。正蔵師匠から電話で連絡を受けた時は「本当にびっくりしました」。入門からこれまでのことが思い出され、涙があふれたそうだ。その日、急いで師匠宅に伺うと、入門した日と同じ桜茶をおかみさんが出してくれた。

真打昇進の節目に新しい高座名をいただく人も多いが、師匠とおかみさんと話し合い「つる子」のまま、真打昇進することに決まった。「つる子の名を私自身で立派に育ててほしいと、師匠から期待を込めていただきました」と気持ちも引き締まったそうだ。

 

高崎はいつでも「おかえりなさい」と温かく迎えてくれる場所、恩返しをしていきたいと熱い気持ちを持ち続けている。ラジオ高崎のレギュラーゲストとしても大人気。群馬出身の落語家4人で県内市町村を巡回する落語会「上州事変」は県内制覇をめざし13回目を数える。落語文化を群馬で盛り上げた功績は大きい。「皆様に応援していただいてここまで来ることができました」と感謝の気持ちもひとしおだ。

 

古典落語「芝浜」をおかみさんの立場で描き、「古典落語を大切にしつつ、女性の目線や現代の感覚を取り入れていきたい」と取り組んでいる新作の人情噺は、つる子ワールドとして共感が広がっている。

 

「同じうれしさでも、二つ目昇進の時とは気持ちが全然違っています。真打としての覚悟を持ち、挑戦を続けていきたい」と意欲いっぱいだ。

 

林家 つる子(はやしや つるこ)さん

県立高崎女子高、中央大学。2010年9月九代林家正蔵に弟子入り。2015年11月二つ目昇進。2021年、2022年にNHK新人落語大賞決勝進出。BS日テレ笑点特大号「女流大喜利」出演、TBSラジオ出演、ラジオ高崎エアプレイスレギュラーゲストなど。ぐんま特使、高崎アンバサダー。日本舞踊坂東流名取。「鶴は上毛かるたにもうたわれ、つる子は運命的な高座名だと改めて思いました」。

 

3月から5月に真打昇進披露興行が都内演芸場などで行われる。チケットは1月発売。同興行は高崎でも準備中。

詳細は林家つる子Webサイト(https://tsuruko.jp/)へ。

2/18(日)吉岡町文化センターホールにて上州事変の公演を開催。チケット絶賛発売中。お問い合わせは同文化センターへ(電話:0279-54-1161)

 

高崎商工会議所「商工たかさき」2024年1月号

 

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