高崎の歴史を保存継承

(2018年11月29日)

(左から)田島さんご夫妻、富岡市長、仲町OLDクラブの皆さん

文化財保護賞の生みの親が受賞

平成30年度高崎市文化財保護賞の授賞式が11月28日に高崎市役所で行われた。

 

今年度は、貴重な資料を高崎市に寄贈した田島桂男さん、高崎市指定史跡「鷹留城跡」の草刈り・清掃活動を行っている「仲町OLD(なかまち・おーえるでぃー)クラブ」が受賞した。

 

田島さんは、市内中学校、高崎市教委文化財保護係長、中央公民館長、南八幡中校長、並榎中学校長を歴任。前・高崎市史編纂専門委員・編集委員を務め、郷土の歴史研究に貢献。著作に「日本の古代遺跡・群馬県西部」、「高崎の町名由来」、「群馬の古墳」、「たかさき町しるべ高崎の地名」など。

和宮下向警護図面などの高崎藩関係資料、土屋文明・村上鬼城等の文学資料など多数の資料を高崎市に寄贈した。

 

「田島家資料の世界」展がかみつけの里博物館で12月24日まで開催中。12月9日に田島桂男さんの記念講演会。高崎市立中央図書館で関連展示「田島家資料の世界―田島武夫と村上鬼城」を12月25日まで開催。

 

仲町OLDクラブは高崎市指定史跡「鷹留城跡」の草刈・清掃活動を継続的に実施し、文化財の保護及び環境整備に貢献している。平成元年頃から有志数名で活動を始め、平成16年にクラブを設立し、活動を継続している。

 

高崎市の資料によれば、鷹留城は長野氏4代が70年ほど居城した山城。城跡は南北430m、本丸の高さは東谷から70mで山城の規模としては県内有数の大きさ。本丸を中心とした北部と南郭の南部に大別され、独立性をもたせた一城別郭構造。鷹留城と箕輪城とは「別城一郭」で、連携した戦略が攻防の最大の武器とされている。

 

高崎市文化財保護賞は、田島さんが文化財保護係長の時に創設し、今年で43回目、昨年度までの130の個人、団体が受賞している。同賞の生みの親が受賞し、田島さんは「まさか自分が受賞するとは思わなかった。これからも研究を続けたい」と笑顔で語った。

 

仲町OLDクラブの芹沢会長は「後継者の育成に力を入れ、長野一族の城を守っていきたい」と受賞の喜びを語った。

 

 

 

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