萩原恭次郎生誕120年記念展

(2019年10月25日)


高崎と前橋のコラボ企画も実施

大正時代の詩壇において既存の詩を否定し、芸術の改革を叫び先鋭的な活動をつづけた前橋市出身の詩人・萩原恭次郎の生誕120年を記念した展示「誌とは?詩人とは?―大正詩壇展望―」が土屋文明記念文学館で開催中だ。萩原恭次郎を中心として、宮沢賢治や草野心平の貴重資料なども並び当時の時代背景と詩壇の様相、日本近代詩の変遷に迫る。

 

自由主義的な大正デモクラシーの隆盛のもと、民衆の生活を平明な詩語で表現し市の社会性を主張する“民衆詩派”が詩壇の中心を担っていたが、その後、海外からの影響による芸術革命の気運の高まりや、関東大震災という未曽有の大災害に直面したことから、大正時代終盤の日本詩壇は大きく動き始めた。この頃、前橋市出身の詩人・萩原恭次郎が詩集『死刑宣告』を発表。既存の詩の否定し、芸術の改革や秩序の解体を叫んだ。さらに時を同じくして宮沢賢治が初の詩集『春と修羅』を出版し、草野心平は本格的に詩作を始め雑誌『銅鑼』を創刊、中原中也も誌への専心を決意するという日本近代詩の大きな転換点を迎えることになる。

 

今回の記念展は、萩原恭次郎の代表作『死刑宣告』の初版本をはじめとした貴重資料が並び、詩を通して時代の大きなうねりを感じられる展示となっている。11月は記念講演会や朗読イベントなどの関連行事も多数開催。

また、前橋文学館ともコラボレーションを実施。前橋でも切り口をかえて萩原恭次郎に迫る生誕120年記念展示が11月2日(土)から始まり、両館ともに観覧すると今話題の日本近代詩歌俳句ファンタジー漫画『月に吠えらんねぇ』のオリジナルグッズがもらえる特典プレゼント企画が行われる。

 

会場:群馬県立土屋文明記念文学館

会期:2019年10月15日(土)~12月15日(日)

開館時間:午前9時30分~午後5時(観覧受付は午後4時30分)

休館日:火曜日

観覧料:[一般]410円 [大高生]200円 

※20名以上の団体は割引料金

※中学生以下は無料

※障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料

※10/28群馬県民の日は無料

問合せ:TEL.027-373-7721

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