漆山古墳を高崎市指定史跡に

(2017年02月22日)



上野三碑との関連も

 高崎市教育委員会は、2月20日付で下佐野町の「漆山古墳(うるしやま・こふん)」を高崎市指定史跡に指定した。
 高崎市教育委員会によれば漆山古墳は6世紀後半に築造された全長40m・高さ7・5mの前方後円墳で、凝灰岩の切石を積み上げた横穴式石室が良好に保存されている。昭和13年(1938)に刊行された「上毛古墳総覧」には墳丘長61・2mと記され、かつて80基余り存在していた佐野古墳群の中で最も規模の大きな古墳とされている。
 この漆山古墳は昨年、地権者の堀口吉久さん(高崎市文化財保護賞受賞者)から高崎市に寄付され、市が保存活用に向けて整備した。
 この古墳が所在するエリアは、ヤマト王権の直轄地「佐野屯倉(三家)=さののみやけ」の推定地にあたることから、上野三碑の「山上碑」や「金井沢碑」を建てた一族の祖先で、佐野屯倉を管理していた豪族が葬られている可能性が高く、高崎市の歴史文化をひもとく上で重要な史跡となる。
 今回の指定により、高崎市指定史跡は89件、高崎市指定文化財の総数は317件となった。
 高崎市教育委員会では、3月5日(日)午前9時から午後3時まで、普段は公開していない石室の内部を公開する。駐車スペースが狭いため、見学者は公共交通の利用を。現地は上信電鉄・佐野のわたし駅から徒歩で約400m。

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