白熱する高級食パン通り

(2019年08月31日)






飯塚町・問屋町に集中

1本(2斤)で1,000円前後という高価な食パンが飛ぶように売れる高級食パンブームが全国的に広がっている。ここ高崎も例外ではなく、飯塚町と問屋町が接する一角では、同じ通り沿い約700mの間に4軒の高級食パン専門店が集中し、買い物客でちょっとした賑わいができている。紙袋をいくつも抱えて店舗から出て来る人も多く、ギフト用としての人気もうかがえる。その実態に注目してみた

 

全国的な高級食パンブームの背景

2011年、一世帯当たりのパンに対する支出額が、米に対する支出額を初めて上回り、2014年以降はこの状況が続いている。こうしたことから、日本人の食生活の中で、主食としてパンがすっかり定着していることがわかる。

 

また、食パンに注目する人が増え、食パン専門店が増えたきっかけとされるのが、2013年4月に発売されたセブンイレブンの「金の食パン」。半年で約2,500万個も売れたという。高齢者層の拡大もあり、素材や食感にこだわって作られた柔らかく食べやすい高級食パンは、高齢者をはじめ全世代に受けがいい。一本1,000円程度の高級食パンは、“プチ贅沢感”を満たし満足感が限りなく高いうえ、“手土産”にもお手頃価格で気軽に利用できる。

 

出店している4店舗

高級食パン通りを構成する4店舗を出店順に紹介すると、一番早くこの地に出店したのは『焼きたて食パン専門店 一本堂高崎飯塚店』で、2016年6月にオープン。同店は、大阪市の住宅街で創業し全国に約120店舗を展開しているフランチャイズチェーンだ。まちなかで焼き立ての美味しい食パンがいつでも購入できるようにしたいという想いから始まった。プレーン系食パン、デザート系食パン、高機能食パンがあり、厳選した食材とはちみつ・卵・イーストフード不使用が特徴。出店における約1ヶ月間の研修では、パン作り初心者でも一本堂品質のパンが焼けるようしっかり仕込んでもらえるという。

 

次は、2017年11月にオープンした『高級「生」食パン専門店 乃が美はなれ高崎店』。老人ホームの経営者が、パンの耳が固くて食べられないという入居者の言葉と、卵アレルギーのわが子にフワフワのパンをという親心からパン作りに挑戦。素人だからこそ既成概念にとらわれずにたどりついた究極の食パン。焼き上がりは“腰折れ”に近いギリギリの柔らかさ。焼かずに食べられる「生」食パン1種類のみを販売する。こちらも発祥の地は大阪で、現在、全国各地にフランチャイズチェーン約140店舗を展開する。唯一無二・日本一の商品があればブームを越えて支持されるとの考えから一つの商品に特化している。

 

2018年9月に、深谷市から移転して現在の地にオープンしたのは『デニッシュ食パン専門店 京都祇園 凜』。大通りから少し脇道に入ったところに小さな店舗がある。こちらは、前出の全国展開のフランチャイズチェーン2店舗とは異なる個店。京都祇園発祥のデニッシュ食パンを考案した元祖「ボロニヤ」で修業した店主が一人で製造販売を行っている。デニッシュ食パンとは、「ケーキほど甘くなく食パンより甘く」をコンセプトに作られた食パンのこと。食事というよりはスイーツ感覚で、おやつとして食べたくなる。人気の“クルミ&プレーン”は一本(2斤)1,000円。各種ハーフサイズは500円から。全てのデニッシュ食パンに、尾瀬片品の天然水を100%使用している。

 

そして、2019年4月にオープンしたのが高級食パン専門店『まじヤバくない?YES! 北関東』だ。住宅型有料老人ホームと訪問看護ステーションを群馬と新潟で運営する㈱ケアスイッチ(所在地:群馬県伊勢崎市)が、㈱Tatta(タッタ)を設立し食パン専門店の運営を手がける。数々の高級食パン専門店を大ヒットさせてきた横浜市のジャパンベーカリーマーケティング㈱にプロデュースを依頼した。ユニークな店舗名とインパクトの強いキャラクターが印象的。独自の配合でブレンドした糖類を使用したしっとり食感の食パン2種「ヤバくない正論」(プレーン)と「ヤバくない完熟」(レーズン)を、2斤サイズで販売している。どちらも柔らかさと口どけの良さが印象的。今後の店舗展開も視野にいれているという。

 

高級食パン専門店が集中するメリット

店舗が集中することで、そのエリアの知名度が上がり、より多くの客足を呼び込むことができる。そこを狙ってか、「乃が美」は先に出店している「一本堂」の近くに出店するのが全国的に見ても通例のようだ。一本堂高崎飯塚店では、この地域に一店で出店していた時より、来店客が増加したという。1店を気に入って通い続ける人もいれば、それぞれの味を楽しみたいと4店を回遊する人もいる。あるいは、お目当ての店舗が休みだったので、別の店に寄ってみるということもある。

 

パンの購入待ちの行列では、「家族4人でちぎって食べたら、あっという間に無くなってしまった」「一度いただいて食べて以来、すっかりはまった」「近所の人にも頼まれて今日は5本購入する」「4店のパン全てを制覇した」など、水を向けると食パン愛あるコメントがあふれ出した。

高級食パン人気は、まだまだ続きそうだ。

 

 焼きたて食パン専門店 一本堂高崎飯塚店

住所:飯塚町367-1(不定休)

営業時間:9:00〜18:30  完売次第終了

 

高級「生」食パン専門店 乃が美はなれ高崎店

住所:飯塚町1174-7 (不定休)

営業時間:11:00〜19:00  完売次第終了

 

デニッシュ食パン専門店 京都祇園 凜

住所:問屋町1-2-14 (火曜定休)

営業時間:12:00〜18:00  完売次第終了

 

まじヤバくない? YES!北関東

住所:飯塚町487 (水曜定休)

営業時間:10:00〜19:00  完売次第終了

 

高崎商工会議所『商工たかさき』2019年8月号

 

 

 

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