愛らしさ倍増の『プリンセスひな人形』

(2020年02月27日)



株式会社アートこうげつ

上信電鉄をはさんだ山名八幡宮の向かいにある町家風の古民家。ここは昨年1月よりオープンした「人形工房アートこうげつ」だ。桃の節句を控え、艶やかな衣装に身を包んだ可憐なひな人形が並び、見ているだけで心が華やいでくる。

 

「工房を開設したての頃、テーブルすらない店内には修繕を依頼された人間より大きな山車人形と、製作過程の提灯が置かれているだけでした。それでも、ものづくりの様子を近所の人が面白がって声をかけてくれたり、独立後を心配してくれる友人が訪ねてきたりと、この場所で人情に触れる機会が増えました」と工房の主・渡邊聖也さんは笑顔で振り返る。

 

高崎駅東口にある節句人形専門店「こうげつ人形」から独立して、丸一年が過ぎた。「今ではスペースいっぱいに、オリジナルのひな人形を並べることができ、ホッとしています」と胸を張る。安産・子育ての宮「山名八幡宮」の門前にふさわしいスポットだ。

 

〈こうげつプリンセス〉というのが、渡邊さんが手がけるひな人形のブランドで、額が広く目がパッチリとした愛くるしい童顔は、従来のひな人形と全く違う印象だ。「おひな様のお顔が無表情で怖いと言うママ世代も多い中、時代に合わせた愛らしい表情のお人形から、ひな人形の本来の役割を知り親しんでほしい」という渡邊さんの強い想いから誕生した。現代のライフスタイルに合わせ、飾る場所を選ばないデザインやコンパクトサイズ、さらに手頃な価格帯を実現した。

 

中でも手のひらサイズのおひな様〈ぷりひな〉シリーズは、京都西陣織の生地を使った木目込み人形。木目込み人形は、ボディに掘った溝に金襴や友禅などの布地をヘラで入れ込むため、衣裳が体に張り付くようにコンパクトにまとまっている。また、純白の「アンティークレース立雛」も斬新で、「同世代の生地屋さんのおススメを取り入れて正解でした」と嬉しそうだ。どちらも昨年11月に『グッドデザインぐんま』に選定されている。

 

渡邊さんは人形づくりの他、提灯や山車人形の製造を行う職人。これからも現代風のアレンジを加え伝統文化に磨きをかけることで、技術の継承と存続を守りたいとしている。

ひな人形の役割について、渡邊さんは「ひな人形は晴れやかな結婚式を表現しています。お子さんの代わりに災厄を受け取り、健やかな成長を見守るために飾られます。いわば、お守りとしての意味を持つものですので一人に一つずつあるととても良いと思います」と話す。

株式会社アートこうげつ

代表取締役 渡邊  聖也さん

住所:高崎市山名町1512(山名八幡宮前)

人形工房アートこうげつ

TEL:027-381-6233

https://art-kougetsu.co.jp/

 

高崎商工会議所『商工たかさき』2020年1月号

 

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