地元に愛される洋食店 洋食 香味亭

(2018年11月30日)


初代 保坂けい五さん・恵美子さん  2代目 保坂修二さん・則子さん

父から息子へバトンを繋ぐ

ハンバーグやオムライス、カニクリームコロッケなど、どこか懐かしい味わいで多くの地元民を虜にしてきた、昔ながらの洋食屋さん「香味亭」。緑町に店を構えて26年間、初代の保坂けい五さんを中心に妻の恵美子さんと息子夫婦の4人で力を合わせて暖簾を守ってきた。そしてこの秋、けい五さんが喜寿を迎える節目に引退。息子夫婦の修二さんと則子さんにバトンを繋ぎ、老朽化した旧店舗の改装を終えた10月11日、リニューアルオープンした。

 

初代オーナーシェフのけい五さんはその昔、日本橋にある洋食店「たいめいけん」の初代料理長のもとで修業した経験の持ち主。東京オリンピックでは、ベルギー選手村の料理人として召集を受けた。7年ほど都内で腕を磨ぎ、昭和42年に帰郷。実家のある中央銀座通りに祖母が残した店を継ぎ、「レストランピナン」を開業した。

 

26年間営んできたピナンを閉め、緑町に移り住んだのは平成5年。「2人だけでやれる規模で、他所にはないきめ細かいサービスを提供しよう」と、全体に目が行き届く20席ばかりの温かみのある香味亭を開店した。15年前には、神奈川で修業を積んだ修二さんと、独学で料理を学んだという則子さんご夫婦も加わり、戦力は大幅にアップ。十分に慣れたところで、ベストな状態で世代交代を迎えることができた。

 

新店舗は、“お一人様”にも対応できるよう、カウンター席を新たに設置。キッチンもオープンスタイルに替え、調理場の臨場感を伝えていく。「これからは夫婦2人で切り盛りするので、隅々まで気配りができる開放的な空間と、効率的な動線を確保しました」と新たなスタートに希望を膨らます修二さん。一方で、両親が共に歩んできた建物への思い入れも強く、店舗のところどころに昔の面影を残している。

 

先代ご夫婦は来年が金婚式。「新店舗が落ち着いたらのんびり旅行がしたい」と楽しいプランを練っている。「行きたいところは東北! 前沢牛のステーキが食べたいね」。意気揚々と話す先代を囲み談笑する保坂一家に、心がほっこりと温まった。

 

【かつて中央銀座通りで営んでいたレストランの「ピナン」という店名は、戦前にけい五さんの両親らが暮らしていたというシンガポールの地名に由来。帰国後に祖母が開いた「カフェ・ピナン」は、富裕層が通う女給付きの飲食店として繁盛した。】

 

洋食 香味亭

住所:高崎市緑町4-4-8 香味亭ビル1F

TEL:027-364-0882

営業時間:11:30〜15:00(L.O.14:00)

17:30〜21:30(L.O.20:30)

定休日:火曜

高崎商工会議所『商工たかさき』2018年10月号

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