高崎芸術劇場/開館まであと1年

(2018年09月10日)


クオリティの高い施設と事業

高崎市は高崎芸術劇場について、6日の高崎市議会一般質問で、堀口順議員の質問に答えた。

高崎市の答弁によれば、市が市議会9月定例会に上程した高崎芸術劇場外構工事の議案は、工期を平成31年7月22日までとしており、この工事で全工事が完了する見込みとなっている。

 

本体工事については、完了後31年9月のオープンに向け、舞台機構、音響、照明などのテスト、訓練を行い、警備体制の確認など委託業者との調整、舞台備品などの物品搬入などを行う予定。

 

 芸術劇場と高崎市のブランド力を高めるオープニング

オープニングイベントは、指定管理者の高崎財団により、群馬交響楽団をはじめ、市内の音楽関係者、都内のプロモーター等と調整を進めている。「高崎芸術劇場や高崎市のブランドイメージにつながるプロモーションとして重要な取り組みとなる。上信越・北関東を代表するホールとしてふさわしいプログラムを組む」とした。初年度事業は開館初年度にふさわしいクオリティの高いものを予定。

高崎芸術劇場の利用料金については群馬音楽センターを基準に「これまでと同様に使ってもらえる料金」として調整している。指定管理料は業務委託料、ランニングコスト、オープニングイベントなどの事業費を含め調整、積算。高崎財団と協議する。オープニングイベントは市の芸術振興に資する施設として、市民の期待に応えられる予算の確保に努めたいとした。

 

 演目多彩で市民利用は限られる見方も

高崎芸術劇場開館後の群馬音楽センターの利用について高崎市は、「これまでと同様に市民に広く利用していただきたい」とした。高崎芸術劇場は「これまで東京にいかなければ鑑賞できなかったようなオペラやミュージカルなど幅広い演目も上映できるよう、積極的な誘致活動を行っていく」とした。そのため市民利用は、「日程は限られる。高崎芸術劇場にふさわしい公演ができるよう調整をはかっていく」とした。

 

 駐車場は駅周辺の回遊性も期待

高崎芸術劇場の駐車場については、平成28年度の覚書に基づき太陽誘電の敷地内に民間による立体駐車場を整備する協議を進めている。ペデストリアンデッキでつながる高崎駅周辺駐車場も活用し回遊性を高めていく考え。隣接している再開発ビルに予定している駐車場は間に合わない見通し。

 

 クオリティの高いホールとサービス

高崎芸術劇場は、エントランスロビーの大きな吹き抜けやホテルのようなしつらえで、来館者が高揚するアプローチを形成する。3つのホールは特徴ある空間づくりを行っている。ホワイエは重厚感と華やかさを持つ大壁面、ホール内は意匠性のある内装と上質な座席で非日常の空間を演出する。来館者、出演者、主催者に質の高いサービスともてなしを提供する。

 

館内レストランの運営は、スワングループの株式会社SMICEを代表としたJV「シアターレストランプロデュース」に決定している。レストラン空間を第四のシアターとして気軽に立ち寄れるカフェ部門、コース料理を中心とした格式のあるレストラン部門に分ける予定。

 

堀口議員は高崎芸術劇場館長の民間登用についてただした。市は運営体制については、「高崎財団による準備が本格化している」とし、建物引き渡し後、統括責任者の館長を筆頭に高崎財団が運営を進めると答えるにとどめたが、高崎財団またはその関係者から館長が選任される可能性も含ませた。能力の高い舞台関係の技術スタッフ、案内スタッフを配置するなど民間のノウハウを活用した細やかな運営を心掛けるとしている。

 

 

◇上程中の高崎芸術劇場の外構工事議案=契約金額2億6460万円。契約相手=竹中・東鉄・佐田高崎文化芸術センター建設工事特定建設工事JV(竹中工務店北関東支店=さいたま市、東鉄工業=高崎市、佐田建設=前橋市)。竣工日=平成31年7月22日。

 

 

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