企画展「蛇崩(じゃくずれ)の歌人・佐藤佐太郎(1909-1987)」

(2018年04月9日)


土屋文明記念文学館で4月18日(水)から

―その珠玉の短歌を味わう―光とかがやきに触れて

 

昭和の天才歌人・佐藤佐太郎の創作と生涯をたどる企画展が4月18日(水)から6月10日(日)まで、群馬県立土屋文明記念文学館で開催される。

 

明治42年生まれの佐藤佐太郎は、大正時代に歌壇の中心となった短歌結社「アララギ」で、斎藤茂吉に師事した歌人。早くから茂吉にその才能を認められ、昭和15年の歴史的合同歌集『新風十人』に名を連ね、同じ年に発表した個人歌集『歩道』でその評価を確固たるものとした。昭和20年には、短歌結社誌『歩道』を創刊し、勤めていた岩波書店を退社。戦後は毎日新聞選者、宮中歌会始選者を務め、日本芸術院会員に選ばれた。

 

「夕光(ゆふかげ)のなかにまぶしく花みちてしだれ桜は輝きを垂る」(昭和43年、第九歌集『形影』収録)

 

その作品世界は、比較的平明なことばを用いつつ品格を保ち美しさにあふれたもので、光やかがやき、黄色への執着などが見られる。また中国宋代の詩人・蘇東坡の漢詩にも親しみ、創作に反映された。晩年は目黒に転居し、蛇崩川遊歩道での散歩を日課に、「蛇崩」という独特で絶妙なアクセントが刻まれたいくつもの日常詠を残した。

 

近現代の短歌の架け橋的存在であり、短歌の豊かな世界の最高の入り口の一つである佐藤佐太郎。今回は、その磨き抜かれたことばが響きあう歌の数々が文学館に展示される。また会期中は記念講演会やスライドレクチャーも行われ、さらに深い世界を知ることができる。

 

開場:群馬県立土屋文明記念文学館

開館時間:午前9:30~午後5時(観覧受付は午後4:30まで)

休館日:火曜日(5/1は開館)

観覧料:[一般]410円[大高生]200円

※20名以上の団体は割引料金

※中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方と介護者1名は無料

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