84万人の生命をあずかる指令センター

(2016年04月1日)



高度なシステムで災害に対応

 群馬県内の西北毛地域を管轄する6消防本部が共同運用し、119番通報の受信や消防車・救急車の指令業務などを行う「たかさき消防共同指令センター」が3月30日に、八千代町の高崎市等広域消防局に開所した。群馬県最大の共同指令センターで4月1日から運用開始。
 共同運用する消防本部は、高崎市等広域消防局、利根沼田広域市町村圏振興整備組合消防本部、渋川広域消防本部、多野藤岡広域市町村圏振興整備組合消防本部、富岡甘楽広域市町村圏振興整備組合消防本部、吾妻広域町村圏振興整備組合消防本部。
 管轄する市町村は、6市9町8村の計23市町村で、総人口は約84万人、面積は約5千平方km。県人口の4割強、県面積の約8割を所管する。共同指令センターの職員は34人。
 新しいシステムにより、管轄エリア内の119番通報は全て、この共同指令センターが受信する。同時に最大14事案を処理、消防車両210台の指令管制が可能。
 災害の発生状況、気象観測装置の観測地、災害現場の映像などをリアルタイムで表示できるモニター画面を設置し情報共有できる。県などと連携し無線基地局も設置した。消防隊の迅速な現場到着を支援するため、車両には出動指令の受信、車両位置表示、災害地点までのナビゲーション機能を有する。可搬型衛星地球を3台配備し、大規模災害時に電波の届きにくい不感知地域や指令センターが被災した場合に備える。また災害現場から消防本部に、スマートホンやタブレット端末で映像を送ることができる。これまでに導入されている無線中継車など既存システムとの融合もはかられた。
 携帯電話等により、言語発声が困難な人に対する119番通報システムで、障害を持った人や高齢者の安心安全をはかっている。外国人からの通報では、通訳を介して、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語の5カ国語に対応する。
 119番通報の際は、市町村名から伝えると、司令センターの通信員がより速く現場を特定できる。携帯電話から通報する時も、通報場所により、他の消防本部に接続される場合があるので、市町村名から伝えてほしいという。

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