白衣大観音 建立80年

(2016年10月21日)


永井美加さん(ソプラノ)、近藤陽子さん(ピアノ)
橋爪良真住職
読経

80年間、人々を見守り続けた奇跡

10月20日、高野山真言宗高崎白衣大観音慈眼院(石原町)で、白衣大観音建立80周年記念法要式典が行われた。奉納歌として、ソプラノ歌手の永井美加さんが「椰子の実」「落葉松」を披露。夏日を感じさせつつも乾いた観音山の秋の空気に、美しい歌声が響きわたった。橋爪良真住職は、「80年前の今日、開眼した時、どしゃ降りの雨だったそうだが、観音様をお建てになった井上保三郎氏が願を読み上げる頃には雨が上がり、晴れわたったと聞いている」と前置きし、「80年間、一日も休まず昼も夜も立ち続けて私達を見守って下さっていることは、奇跡のようなこと。多くの人がその存在に励まされ、勇気をもらい救われてきた」と話し、来場者に感謝を述べた。
 
また、高野山真言宗群馬宗務支所長の石塚龍雄さんは「事業家の井上保三郎氏が高崎15連隊の慰霊と観光都市高崎の発展、社会平和のために建立したと聞いている。観音様の原型は伊勢崎市の彫刻家・森村酉三(とりぞう)氏が製作し、観音様はその妻、すずさんに似ていると小さい頃から聞いていた。その原型を、かの若かりし日の田中角栄氏が当時の井上工業東京支店に運んだ」というエピソードを披露、すずさんとは石塚さんの祖母の従妹にあたると話した。
 
参拝に訪れた40代の男性は「若い頃、東京から帰省して観音様を見ると、帰って来たなと感じ、安心感を感じた」と話し、また70代の男性は「生まれた時から、観音様がいるのは当たり前に感じてきたが、改めてありがたいことと感じた」と話していた。

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